話がまとまる「会議で絵を描く」グラレコの凄み 最近よく聞くグラフィックレコードの基本
ホワイトボードに発言者の似顔絵と名前、意見を描いてみましょう。
権力者の似顔絵もその声も、出席メンバーと同じ大きさにするのがポイントです。すると、少なくともホワイトボード上では、社内でのパワーバランスは消え、フラットな状態が生まれます。たったこれだけのことですが、それまであった権力者に対する遠慮や忖度の度合いは下がるというのは感覚的にも理解できるのではないでしょうか。
発言していない人の積極性が高まる
ほかにも、発言者とその意見をホワイトボードに見える化することの効果としては、意見が活発に出るようになることがあげられます。誰がどのような意見を言っているかが一目瞭然になります。
人間の自然な心理として、まだ発言をしていない人の積極性が高まります。また、会議などにおいては、引っ込み思案な人や、考えをまとめることが得意ではない人の意見は反映されないことが多いと思います。
そんなときは断片的にでも情報を拾い上げてホワイトボードに見える化してみてください。貴重な解決の糸口やアイデアのヒントがそこに眠っているかもしれません。これまで黙殺されていた「声」を拾い上げるという意味で、組織の潜在的な問題解決能力を引き出しているともいえるのです。
最近では、出席者全員がノートパソコンを開いてモニターを見つめながら会議をする光景が当たり前になってきました。本来向き合わなければならない相手の顔やホワイトボードを無視していては、会議は当然盛り上がりません。出席者の当事者意識も薄れますし、場合によっては個々の独善的な解釈を加速させかねません。これでは、意見が出ない、あるいは意見がまとまらない会議になります。
そこでグラレコを使って、ホワイトボードに目を向けさせるのです。視覚情報の伝達力の強さを利用するのです。また、グラフィックレコードはある種のパフォーマンスの側面があります。いつもとは違った楽しげでカラフルな板書は、出席者の目を集めるはずです。
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