他人との比較で悩む人に教えたい4つの心得 「抜け道を行く」ような心持ちが武器になる

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④ 執着主義

③の完璧主義と似ているようで、少し違う心的傾向に「執着主義」「こだわり主義」というものがあります。

自分の考えや価値観に固執するあまり、他人や自分と異なる考え方を受け入れることができない。そうやって孤立してしまったり、人間関係のトラブル、ストレスを抱えてしまうというパターンです。しかし老子は……、

自然のまま、流れに任せて生きるのがいい

老子哲学とは「弱さを承認する思想」

もし老子が生きていたら、これらの心的特性について、このように話していたかもしれません。

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いずれにしても、まず「自分はどういう心的傾向を持っているのか」ということを知っているだけでも、何かしらの対処をする一助になるので、この4つを覚えておくのはいいと思います。

私は精神科医として、こうした4つの心的傾向を(極端に)持つ人たちと日々向き合っているのですが、そうした人たちにも「老子哲学」が何かしらのきっかけとなり、気づきを与える可能性があると、現場を通して強く感じています。

老子哲学というのは、ある意味では「弱さを承認する思想」ですから、「甘えを認める哲学」と取られかねないところがあるのも事実です。

でも、今という時代を生きるには、老子のように「抜け道を行く」ような、ひょうひょうとした心持ちが、むしろ武器になるとすら思うのです。

野村 総一郎 精神科医

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のむら そういちろう / Souichiro Nomura

医学博士。元防衛医科大学校病院長。1949年生まれ。慶應義塾大学医学部を卒業後、テキサス大学、メイヨー医科大学に留学。帰国後、藤田保健衛生大学精神医学室助教授、国家公務員共済組合連合会立川病院神経科部長。そして、1997年に防衛医科大学校教授、2012年に防衛医科大学校病院病院長に就任、現在は六番町メンタルクリニックの院長として、仕事や人間関係に悩む人の相談、カウンセリングを行っている。また2006年より読売新聞の人生案内での回答者も務める。

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