他人との比較で悩む人に教えたい4つの心得

「抜け道を行く」ような心持ちが武器になる

「心」という領域を扱う精神医療において、やはりそこを見過ごすことはできません。意義や効果が証明されている西欧由来の医療にも、やはり「日本らしいカスタマイズ」や「東洋思想に見合ったアプローチ」というものが、どうしたって必要なのです。

そういったアプローチの1つとして期待されるのが老子哲学。そんなふうに私はとらえています。

悩める人が陥りやすい「4つの心的傾向」

そもそも人はどんな種類の「心の問題」を抱えてしまうのでしょうか?

よく見られる心の傾向というのは次の4つに分類することができます。ちなみに、これはうつ病の心理特性を表したものです。

① 自分は弱い = 劣等意識
② 自分は損をしている = 被害者意識
③ 自分は完璧であるべきだが難しい = 完璧主義
④ 自分のペースにこだわる = 執着主義

これを踏まえて、老子哲学の要諦を私なりにまとめてみると、おもしろいくらいこれらの心的傾向に対応していることがわかります。

① 劣等意識

「自分は弱い」「ダメな人間だ」「あの人はすごいのに、自分には何もとりえがない」というのはとてもよくある心的傾向です。こうした劣等意識は、自分の内側に向けられた感情ということができるでしょう。しかし老子は……、

強い者が勝つ、弱い者が負けるというのは思い込み

② 被害者意識

「あいつはズルくて、要領がいいから得をするが、自分はいつも割を食っている」という、いわゆる被害者意識は、自分の外側に向けられた感情ということができます。①の劣等意識と②の被害者意識を同時に持っているという人もけっこう多いと思います。しかし老子は……、

多くを望まなくていい

③ 完璧主義

「自分は完璧でなければならない」「こう、あらねばならない」という完璧主義もよくある傾向の1つです。「完璧を求める」ということ自体が必ずしも悪いというわけではありません。その向上心がいいほうへ向かえば、仕事のクオリティーを高めることもあるでしょう。

ただしそれが、自分自身を追い詰めているというのはよくあるパターンです。その結果として「自分はダメな人間だ」という①の劣等意識につながるということも、もちろんあります。しかし老子は……、

しょせん、価値は相対的なもの。絶対的な価値基準など存在しない

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