GSOMIA破棄、アメリカの「失望」は当然なのか

法相候補に「入学・不動産売買」不正疑惑も

一方で、アメリカ政府の消息筋は、GSOMIA終了を決定したことをアメリカが理解しているとした韓国大統領府関係者の説明を否定し、これについて韓国側に抗議したことを明らかにしている。

韓国の政界では、大統領府の今回の決定に対し、野党が強く反対している。曺国(チョ・グク)法務相内定者に関するスキャンダルが拡大しており、これを沈静化させるためにGSOMIA終了を決定したのではないかと、野党側は強く反発している。

曺氏はこれまで、大統領府の民情首席秘書官を務め、8月9日に法務相に内定されたが、娘の大学入学や不動産売買に関して不正を指摘されるなど大問題になっている人物だ。民情首席秘書官とは、政府高官の監視と司法機関を統括するポストでもある。

GSOMIA破棄で喜ぶのはどの国か

自由韓国党の黄教安(ファン・ギョアン)代表は8月23日、国会で「GSOMIA破棄に北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は万歳を叫び、中国とロシアは祝杯をあげて喜んでいるだろう。文在寅大統領が本当に国益を考えているならば、GSOMIAではなく(2018年9月の平壌での南北首脳会談の際に署名された)板門店宣言軍事分野履行合意書を破棄すべきだ」と述べた。

黄代表は「百害無益で自害行為以外の何物でもない決定を下した理由は、結局、曺内定者の内定辞退を求める要求が高まっている中、そのような世論を弱めるために破棄を決定したものだ」と付け加えた。さらに、「現在の政権は二重人格で詐欺、偽善を行う人物である曺国という1人を守るため、大韓民国の国益を捨てようとしている。韓国の国内政治のために、安全保障と外交まで犠牲にさせた大韓民国を破壊する行為だ」と述べた。

これに対し、与党「共に民主党」は「GSOMIA以降の情報交流はそれほど多くなかった」と指摘し、安保への危機を訴える自由韓国党の姿勢は問題だと指摘した。同党の李海瓉(イ・ヘチャン)代表は記者会見で、「自由韓国党の批判姿勢そのものが問題。原因と当事者のことを考慮せず、ただ非難する新たな親日派のような話はやめるべきだ」と述べた。さらに、「そんな姿勢を続ければ続けるほど、自由韓国党は親日派的な枠組みから抜け出すことができない。国民がそんな姿勢を目の当たりにすれば自由韓国党の人間は親日派に近いと見るだろう」と述べた。

また、李代表は「常識的に考えて、曺氏の問題は国会の聴聞会で議論されるべき問題だ。一方でGSOMIAは、東北アジアの安全保障に関連したものであり、問題の次元が違う。曺氏は法務相内定者であって、国防省や外務省の大臣候補でもない。そんな判断も思考もできなければ、政治をしないのがましだ。かえって政治に害となる」と付け加えた。(ソウル新聞2019年8月23日号)

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