「バイトテロ」予防にも効果的な"4つの声かけ" 外国人スタッフと接する際にも有効だ

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今の若い人たちは、怒られて動く世代ではありません。誉められて動く世代です。

ですから、「望ましい行動」を上司に誉めてもらえたら、さらにその行動を繰り返すようになり、自ずとどんどん仕事を覚え、成果も上がるようになります。

もう1つの効果は、お互いの関係がよくなっていくこと。

これは職場だけでなく、人間関係全般に対して言えるでしょう。人間は会話を交わす機会が増えれば増えるほど、相手に話がしやすくなります。

そうなると今度は上司に相談し始めます。「この場合、どうしたらいいですか?」と。

「部下の業績が上がったこと以上に、相談してくれるようになったことがうれしかった」。接触回数を増やすことを実践した何人かのマネジャーから、こんな感想をいただきました。

接触の機会を増やしたいからといって、何も、無理やり飲みに連れていく必要はありません。

ちょっとした工夫をすれば、日々の業務時間の中だけで、着実に接触時間を増やせ、しかもそれを成果へとつなげることができるでしょう。

4種類の声掛けから始めるコミュニケーションの強化

接触する機会を増やすと、よい効果が現れることはご理解いただけたと思います。ここではその具体的な接触の方法をお伝えしましょう。

「どうやって接触したらいいかわからない」という方のために、‟声掛けの見本メニュー“をつくりました。まずはこのような「4種類の声掛け」を毎日続けることから始めましょう。

これは日本人スタッフも同じです。

掛ける言葉は、このようにごく簡単なものでオーケー。

1「〇〇さん、おはよう」
2「今日は何する予定?」
3「今日はどうだった?」
4「明日はどうする?」
(状況に合わせて2番以降のセリフは自由にアレンジしてください)

初日は「◯◯さん、おはよう」というあいさつさえできれば合格。名前を呼ぶこと(呼ばれること)は“承認”を意味するので、とてもシンプルな方法ですが、関係づくりにはものすごく効果的です。

上司やマネジャーのみなさんは「あいさつは部下や後輩のほうからするもの」と考えがちで、自分から(しかも名前を呼びながら)あいさつすることには、少し抵抗があるかもしれませんが、実際にやってみるととても気持ちのいいものですよ。

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