「バイトテロ」予防にも効果的な"4つの声かけ" 外国人スタッフと接する際にも有効だ
この「バイトテロ」こそ、“店長とバイト従業員の間のコミュニケーションの欠如”が如実に表れた事例だと感じます。“バイト従業員を1人の人間として認めず、ただの労働力として扱うことの危険性”がここに集約されているように思われてなりません。
店長や上司が日常的にスタッフと“接触”し、要所要所で仕事ぶりをきちんと認めていたら、たとえ店長が不在の時間であっても、あのような行為をすることはかなり減らせるのではないでしょうか。
シンプルな声掛けからスタート
では、“従業員との接触”はどのようにすればいいのでしょうか。といっても、とくに難しいことは必要ありません。まずは、
「今日の仕事はどうだった?」
「キミのあいさつは明るくていいね」
「今日も1日ご苦労さま!」
といったシンプルな声掛けをすることからスタートしましょう。
以前、話を聞いたあるコンビニエンスストアの店長さんは、どのスタッフにも必ず1日に1回、声を掛けることを実践されていました。
「基本的には、休憩中の従業員のところへ行って『お疲れさま。仕事で何か困っていることはない?』と聞くだけ。何もないようなら『じゃ、休憩明けもがんばってね!』と声を掛けてすぐに控え室を出ます。習慣にしてしまえば、何ということはありません」
また、別の店長さんは、まだ店に不慣れな外国人従業員や、店を辞めそうな気配のあるバイト従業員への、電話でのフォローが見事でした。
「直接声を掛けるのがいちばんいいのでしょうが、シフトの関係で会えない日がありますよね。そういうときは、その従業員が帰り支度をする時間を見計らって店に電話を掛け、『お疲れさま。今日はどうだった?』と聞くようにしています」
ちなみにこのお店では、大学や日本語学校の卒業を機に店を辞める学生は、日本人も留学生も、後継者として後輩の学生や留学生を紹介してくれるのだそうです。
後輩にバイト先を紹介するのは、その店で働くことに満足していた証拠ですね。店長が意識的に声掛けをすることで信頼関係を築くことができる、という好例だと思います。
上司と部下が接触する回数や時間を増やすと、2つの大きな効果があります。
まず、部下や後輩から上司や先輩、マネジャーへの報告が増えるということ。そして、それと同時に仕事を教える機会も増える。そうすると、望ましい行動が増え、上司が部下の行動をほめたり認めたりする場面も増加します。
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