1日「たった4分」の運動で身体能力が若返るワケ 血糖値も肝機能も改善する!

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そして、その際に重要なのが、BDNF(brain-derived neurotrophic factor、脳由来神経栄養因子)と呼ばれる、脳細胞の増加や成長を促すタンパク質です。

医学の世界では、運動がBDNFの産生を促進することはすでに知られていたのですが、2015年に発表されたラットを使った研究で、ジョギングのような中等度の持続的運動よりもHIITのほうが脳内のBDNFを増加させるという結果が得られました。

2018年に報告されたラットを用いた別の研究では、HIITをさせることで認知機能や記憶に重要な脳の海馬におけるBDNFの産生が高まることがわかりました。

人の場合は血液中のBDNFを調べる方法が取られています。その結果、HIITを行うことで血清BDNF濃度が上昇することが確認されています。

さらに、別の研究では、たった1回のHIITでも血清中のBDNFが増えることが示されており、実際に認知機能を評価するさまざまな研究からもHIITが認知機能の向上に役立つ可能性が示唆されています。

世界の医学論文で健康効果が立証された最新の運動法

このほかにも、高血圧を改善する、善玉と悪玉コレステロールのバランスを整える、代謝に関わる多くの遺伝子情報の発現においてもプラスに働くなど、さまざまな健康増進効果があることがわかっています。

HIITは、世界の医学論文で健康効果が立証された最新の運動法であり、今や病気を患った人のリハビリや体力の落ちた高齢者にも使われているほど安全です。

『世界一効率がいい 最高の運動』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

もちろん、運動自体を制限されている方は医師に相談する必要がありますが、近年のHIITの安全性を示す多くの研究結果を踏まえると、「ほかの運動と比べて、HIITがとくに危険ということはない」と考えられます。

「キツすぎて、自分には無理そう……」と心配する方もいるかもしれませんが、ご安心ください。私がオススメするHIITは、プロアスリートのトレーニングのように極限までの負荷をかけるもの(オールアウト。タバタ式などはこれに含まれる)ではなく、最大心拍数の7~8割の負荷をかけるトレーニングなので、ふだん運動不足の方でもチャレンジできます。

極限までの負荷が「最高にキツイ」「非常にキツイ」と感じるものだとすれば、7~8割の負荷では「キツイ」「ややキツイ」といった体感レベルです。もちろん、7~8割の負荷であっても十分に効果が出ます。

本当に短時間で済む効率のいいトレーニングですから、日ごろ運動習慣のない人ほどトライしやすいでしょう。ぜひ取り入れてみてください。

川田 浩志 東海大学医学部内科教授(血液内科学)、医学博士

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かわだ ひろし / Hiroshi Kawada

日本抗加齢医学会認定専門医、日本内科学会認定専門医・指導医、日本血液学会認定専門医・指導医、アメリカ内科学会・アメリカ血液学会インターナショナルメンバー。

東海大学大学院修了後、アメリカ・サウスカロライナ医科大学ポストドクトラルフェローを経て、2015年より現職。2016年より医学部教育計画部長、2017年より副医学部長を兼任。

スポーツの普及に力を注ぐ東海大学の教員として、運動を取り入れた健康医学の普及に努めている。そんななか、近年、爆発的に科学的なエビデンスの増えている運動方法「HIIT」に着目。短時間で健康効果の高い「HIIT」を推奨する、日本では数少ない医師である。

専門分野について、講演依頼やTV・ラジオ・雑誌の取材も多い。
著書に、『世界一効率がいい 最高の運動』 (かんき出版)など。
 

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