相鉄「都心直通」で武蔵小杉の混雑は増すのか? 湘南新宿ラインなどJR線にはどんな影響が
相模鉄道(相鉄)とJR線の相互直通運転により、相鉄線内と東京都心を直結する「相鉄・JR直通線」。今年11月30日の開業が4カ月後に迫る中、試運転や最終調整が急ピッチで進む。7月16日には相鉄とJRが直通列車の運行概要を発表、同月下旬には相鉄の青い電車が試運転でついに都心部へ足を踏み入れた。
乗り換えなしで相鉄線と都心を結び、沿線や神奈川県央地域の利用者にとっては大きく利便性が向上する直通運転。一方で、運行ルートの複雑化・過密化によるダイヤの乱れや、ホームの激しい混雑で知られる武蔵小杉駅に直通列車が停車することによる混雑悪化を懸念する声もある。相鉄悲願の「都心直通」はどんな効果・影響を生むだろうか。
新宿へ1日46往復
相鉄・JR直通列車は相鉄本線の西谷駅から分岐して新たに開業する直通線(全長2.7km)に入り、新駅「羽沢横浜国大」駅からJR線に乗り入れ、武蔵小杉や大崎を経て新宿方面に向かう。
相鉄とJRが発表した運行概要によると、直通列車は相鉄線の海老名とJR線新宿の間を1日46往復(92本)運転し、朝の通勤時間帯は一部がJR線大宮方面へ直通する。列車は特急と各駅停車の2種類で、JR線内は全駅に停車。朝ラッシュピーク時は1時間当たり4本、その他の時間帯は1時間当たり2~3本を運転する。車両は相鉄の青い新型車両「12000系」と、JR埼京・川越線の「E233系」で、いずれも10両編成だ。
利用者の関心は、直通列車が増発なのか、あるいは既存の列車の発着地が変わるのか、という点だろう。直通列車が乗り入れるJR横須賀線・武蔵小杉―西大井間は、2018年度の混雑率が全国ワースト2位となる197%。同区間を走る湘南新宿ラインの列車も朝ラッシュ時には激しく混み合う。
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