タレント千秋が「子育て後」を問いかけるワケ 高校生のママ「超ヒマなんですけど!」
――「円満離婚」という言葉も定着しましたよね。反響もあったんじゃないですか。
離婚したのは子どもが幼稚園に入る前頃だったんですが、小学校を卒業する頃に、話したことがないママ2人に「あの方法があるんだって勇気づけられて離婚できた」って言われました。苦しい思いをしているよりは、女性にとってはよかったなと思う。だって人生は1回しかないんだから。
娘を帝王切開で産んだことも、母乳が出なくてミルクで育てたことも、「はーい! 私はそうでした」って明るく声を大きくしようと思ってやってきました。日本では医学的な根拠がないのに、信じられていることってまだまだあるから。
少数派だとしても、新しい考えとか違うやり方があるんだよって見せることで、解決のヒントになればいいなと思っています。
子育て一段落しても就職できない…中高生のママたち
――なるほど、今回の「中高生のママ」問題もその一環なんですね。いつから戸惑いを感じていたんですか。
娘が中学生になったとき、急に時間ができて「なんだこれ!?」って思ったんです。小学生のころよりも朝は早く出て行って、帰りも遅く帰ってくる。最初の1、2週間は「たくさん昼寝ができる!」って思っていたんだけど、それが続くとだんだん暇だなと……。
それまでは週末や夏休みも、ディズニーランドとかコンサートに付き添っていたけど、いまは友達と行動するようになって、私の出番はなくなってしまった。小学校まではPTAで忙しいこともあったけど、中学校に入ったらそれも急に何もなくて……。うれしい反面、どうしたらいいのか戸惑いました。
ママ向けの雑誌とか番組は子どもが赤ちゃんから幼稚園ぐらいまでの情報ばかりで、その後は急に介護や熟年離婚の話になる。ママになった人全員が体験することなのに、情報が全然ないなと思ったんです。
私は仕事があるけど、周りの専業主婦のママたちはもっと戸惑っていました。働こうとしても、年齢を理由に面接にも進めなくて、なかなか就職できないそうなんです。だから自分で仕事を立ち上げるか、親の仕事を手伝うかパートしかない。パートもそんなに長い時間は入れてもらえないから、あんまりお金にならないらしいし。
2013年に「ハローサーカス」(ハンドメイド作品の期間限定ショップ)を始めたのも、専業主婦の人たちの才能が作品として世に出て、誰かに買ってもらえたら自信がつくし、収入にもなったらいいなと思ったからです。