マツダ「ロードスター」はどう進化していくのか 開発責任者が語る「未来のロードスター」とは

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――改めて、発売から4年が経ったNDの進化を振り返っていただけますか。

国内では2018年秋にRF用の2.0リッターエンジンを大幅改良しました。最高回転数をそれまでの6500rpmから7500rpmまで一気に上げ、全回転域でのトルクも上げました。1.5リッターも多少ですがトルクアップなどを行い、すごく乗りやすくなったとお客様から好評です。

「だれもが、しあわせになる。」という提供価値

――そのエンジンラインナップですが、仕向け地別での違いはどうなっていますか。

日本は(電動ハードトップの)RFが2リッター。北米はすべて2リッター。欧州ではソフトトップとRFそれぞれに1.5リッターと2リッターがあります。これはNCで採用した1.8リッターがエントリーモデルとして人気だったことに由来します。

本稿執筆時点でマツダから借りているマシングレーカラーの広報車(筆者撮影)

こうした違いは、地元ディーラーやお客様からの声をもとに決めています。日本でもソフトトップに2リッターを、という声が一部にありますが、(国内での走行状況を加味した性能のバランスを考慮して)2リッター導入の予定はありません。マニュアルミッションとオートマチックトランスミッションとの比率は(世界市場で)ソフトトップが7対3で、RFはゆったり優雅に乗りたいという要望が多いため5対5です。

――では、未来について伺います。30年間のロードスターの進化を踏まえて、これから先のロードスターの進化をどのように展望していますか。

いまから30年、50年経っても、ロードスターの提供価値は変わっていないと思います。「誰もが幸せになる」。これがNAのカタログの1ページ目の言葉です。開発の哲学としての、人馬一体はこれからも変わらない。みんなで集う楽しみ、カスタマイズする楽しみも変わらない。ライトウエイトであること、前後重量配分50:50など、(いわゆる)ロードスター憲法は変わらない。時代時代で法的な規制などがあっても、マツダが持てるすべての技術を擁して、これから先もロードスターであり続けます。

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