マツダ「ロードスター」はどう進化していくのか

開発責任者が語る「未来のロードスター」とは

――ND誕生からもう4年が経ちますが、次期NEのイメージはもう、お持ちでしょうか。

齋藤茂樹(さいとう しげき)/1989年マツダ入社、ロードスターの前主査(兼メインデザイナー)の中山雅氏と同期。車両実研部でユーノス800やNBの機能開発、2002年からNCの燃費・動力性能実研でグループリーダー、2014年車両開発推進部 人馬一体アカデミー校長、2018年からロードスター副主査、2019年5月商品本部でロードスター開発主査(筆者撮影)

それより、まずはNDを改良します。当然、(マツダ第7世代のマツダ3らが導入した車体設計の考え方)スカイアクティブ ビークル アーキテクチャーの導入を考えています。また、法規制では環境対応が最も大きなファクターです。さらに、将来的には衝突安全への対応が厳しくなります。(衝突安全は現在、アセスメントとして評価基準だが)マツダとして思い切った判断を下すなど方策が問われるはずです。

――よく聞かれる質問だと思いますが、将来ロードスターが電気自動車(EV)になることもありえますか。

ロードスターは、パワートレインにはこだわりません。EVだろうがなんだろうが、アクセル踏んで楽しめれば、いいと思います。ただし、EVになってロードスターらしい楽しい走りができないのなら、EVはいらない。ファンの方々に失礼ですから。

運転訓練をやってみたい

――最後に、冒頭でお話しになったロードスターによる「ことづくり」について、さらにアイデアがあれば教えてください。

運転訓練です。滑らかな運転とは何か。どういうブレーキの踏み方が気持ちいいのか。走る、曲がる、止まるという一連の車の動きの中で、Gのつながりをしっかり感じ取りながら走る訓練です。

実際に、人馬一体アカデミーでは、全国のマツダ販売会社や国内営業部向けで美祢で行ってきました。各モデルの担当主査向けでも、車の評価能力向上のために行っています。決してタイヤは鳴らして走らず、最初は時速10kmでじんわりとゆっくり走り、こぶし1つ分の少ない操舵を行うなどの訓練をします。これを、例えば年間3回、一般向け有料プログラムにする提案を(社内で)進めたいと思います。

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齋藤主査と話した後、ロードスター展でのさまざまな展示物を通じて、改めてロードスター30年の歴史を実感した。そこにあるのは「誰もが幸せになる楽しい時間」だ。事実、この日から4日間、ロードスターの広報車をマツダ本社からお借りして試乗しているのだが、単純明快、実に楽しい。

自動運転、EV、コネクテッドカー、そしてライドシェアリングなどの「所有から共有」。自動車業界はいま、技術/サービスの大変革の嵐の真っただ中にいる。齋藤主査がまだ公にしていないような、ロードスターによるさまざまな「ことづくり」が始まることを期待したい。

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