会社に黙って副業で稼ぐ人たちの偽らざる本音 バレずに本業と両立させるにはコツがある
――副業は解禁されても、推奨されているわけではないと。
A:そう。会社はやはり情報漏洩や利益相反を気にしている。働き過ぎもそう。仮に誰かが過労死して労災認定されると、会社側に責任が生じてしまうから。
E:でも、そのリスクは必ずしも副業だけではない。もっと根っこの部分で、多くの会社が副業に慎重だと思う。要は副業をすることは、会社への忠誠心が足りない、つまり浮気をしていることが許せない、みたいな感情。
D:わかる。私もかつて経営陣と話した際、同じことを感じた。経営陣は、社員に自由に副業させたら、みんな辞めてしまうと怖がっている。要は社員を信用していない。
スイッチできる安心感が、本業にもプラスに働く
――実際に副業では、どのくらいの収入を得ているのか。
E:僕は本業の給料の1割くらい。個人事業でオフィスも持たず、なるべく出費を抑えているので、収入がほぼ利益になる。
副業の活動範囲を広げるなら、法人化したほうが信用力は上がるけど、やりたいことを自由にやりたいから、あえて個人事業のままにしている。
A:僕は数人で会社をやっていて、個人としてはほとんどもらっていない。他の社員の人件費や合宿代、交際費などに消える。でも今はお金より経験を得ることを重視しているので、気にしていない。
D:私も収入面で本業との分散は全然できていないけど、収入が目的ではないので問題ない。本業だけだった頃と比べ、会社への精神的依存度は下がっている。
――今後、副業をどのようにしていくつもりか。
A:仮に会社が潰れても食いつなげるように、いつでも副業で稼げる状態にはしたい。仕事をスイッチできる安心感があることは、本業にもプラスに働くと思う。
E:僕は副業の収入を増やそうとは思っていないけど、常に他社から「いつでも来て」と誘われる人材ではありたいと思っている。
D:私も最終的には、この人と働きたいとか、このプロジェクトに携わりたいといった気持ちに沿って、仕事を選べる人になりたい。今はそのために、本業と副業でスキルを磨いている段階かな。
ただ私は、今の会社が好きだから所属している。最終的にどの職場を選ぶかは、そこが魅力的かどうか次第。だから経営陣にはもっと自社の職場に自信を持ち、副業社員を警戒するのではなく、もっと信頼してほしいと言いたい。
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