なぜ関西私鉄で「京阪」だけがプロ野球に無縁? グラウンド建設など実は野球とは深い関係
関西大手5私鉄のうち、唯一プロ野球球団を持ったことがない京阪電気鉄道(京阪)。だが、その歴史を振り返ってみると、野球とは深い関係にあったことがわかる。
京阪も野球には縁があった
今でこそプロ野球球団を持つ鉄道会社は阪神と西武の2社だけだが、かつてはいくつかの大手鉄道会社がプロ野球に参入していた。とくに関西では、阪急・近鉄・南海の3社が球団を保有。この3つはいずれもパ・リーグに属しており、“関西私鉄対決カード”では関西ならではの、辛辣ながら愛のある応援が繰り広げられた。
一方で、京阪は現在に至るまで一度もプロ野球球団を保有したことがない。だが京阪の歴史をたどってみると、実は野球に縁のあったことが浮かび上がる。
京阪が開業したのは1910(明治43)年4月のことである。この前月には阪急が開業し、また南海と阪神はすでに営業していて、京阪神の鉄道網は着々と整備されつつあった。
そして、これら鉄道会社は利用者を増やすため、さまざまな施策を打つ。阪急の池田室町住宅地に代表されるように、住宅を分譲販売することで沿線の人口を増やし、通勤客を獲得したほか、各社は遊園地や娯楽施設なども積極的に展開していった。
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