それでも上司をCCに入れておくべき本質的理由 「報告書」を作るのはとんでもないロス
ですから、情報は途中で加工せず、生の情報をそのまま伝えるべきなのです。
例えば、仕事で取引先とのトラブルが発生した場合、トラブル経緯などをまとめた「報告書」を上司に提出したりするケースがありますが、そもそもCCに入っていればほとんどの経緯は共有できているはずなので、その資料を作る手間が省けます。
また、部下がCCを入れずに勝手にメールしてトラブルに発展してしまったときなどは、経緯メモを作らせる時間がムダですし、部下の言い訳っぽいニュアンスも含まれたり、本質からズレていることもしばしばあります。こんなときは、「そのやり取りメールを全部転送して」と言うだけで済ませたほうが、はるかに効率的です。
二度手間で情報の正確性が劣る書類などを作らず、やり取りをそのまま転送する。それがもっとも効率のいい「コミュニケーションロス」をなくす方法です。
僕も昔は「お前、転送するだけじゃねーかよ。自分で考えろよ!」などと上司からも言われたものですが、上司ならばぜひCCを奨励するべきですし、繰り返しますが、へこたれずに頑張って続けましょう。
また、複数のコミュニケーションツールを使ったり、スマホで連絡を取り合ったりする場合、やり取りをスクリーンショット(スクショ)で撮って転送するという手段も有効です。
例えば、LINEでの会話のやり取りをスクショし、その写真をメールやFacebookメッセンジャーに添付して、そのやり取りをそのまま見せたうえで報告するということです。
LINEなどは相手の顔がアイコンで表示されたりしているので、会話の赤裸々さも伝わります。スマホ時代の情報共有術としては、スクショ転送は必須といえるでしょう。
デメリットがあるとすれば、写真フォルダにムダなスクショがたまってしまうので、定期的に削除するぐらいです。ただ、写真整理のついでにやればいいので、これぐらいは我慢しましょう。
すべてをテキストコミュニケーションで済まさない
IT業界ではさらにテキストコミュニケーションの処理スピードが進化し、Gmail、Facebookメッセンジャー、Slack、Chatwork、Skype、appear.in、LINE、Confluenceなど、さまざまなツールやサイトを多用しています。
これらのテキストコミュニケーションが普及したことによって、履歴が残り、電話時代の「言った/言わない」の齟齬(そご)はかなりなくなりました。同じ内容を複数人に同時に伝えられますし、受け手側もいつでもどこでも受信でき、自分のタイミングで受け取れるので、効率性は格段に上がりました。
かといって、スピードと効率ばかりを重視して、すべてをテキストコミュニケーションで済ますというのは、ちょっと違うと思っています。
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