スシロー「近未来店舗」は客の満足度を上げるか 自動皿会計システムや土産ロッカーを導入
そしてもう1つの狙いである従業員の負担軽減という点においても、伊丹荒牧店ではさまざまな工夫が施されている。
最大の特徴が「キッチン内オートウェイター」という仕組みだ。これまでは注文された商品を調理した後、注文した席のレーンにそれぞれ移動して商品を流す必要があった。それが今回の改装店では、各スタッフが作業している目の前のレーンに流すだけで、注文を受けたテーブルに届くようになった(下図)。
「重点を置いたのはキッチン内における横移動を減らすこと。従業員の負荷が軽減されると同時に、注文してから提供するまでの時間短縮にもつながる」(同社情報システム室の杉原正人氏)
すしのうまさに直結する業務に集中
ほかにも、洗浄した皿を自動で仕分けする設備も入れた。スシローの場合、100円、150円、300円など複数の価格帯を提供することから、価格帯に応じて皿が異なる。これまでは洗浄した皿を人の手で仕分けしていたが、それを自動で仕分けることができるようになった。
さらに、すしロボットがしゃりを握るだけではなく、持ち帰り皿の上に自動で並べることができる機械も初めて導入した。店舗によっては外国人従業員が増加傾向にあり、持ち帰りずしの並べ方を教える教育コストの削減にもつながる。
「昨今、人手不足が深刻化している。店舗環境の整備を進めることで、(従業員は)まぐろの切りつけなど、すしのうまさに直結する業務に集中してもらう。それが結果として味の向上につながっていく」(新居氏)
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