吉本も芸人も「闇営業」への対処が甘すぎる理由 隠蔽の疑念を植え付け、謝罪も言い訳目立つ

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しかし、具体的な情報を一切出さなかったことで世間の人々は、「どうせ『明らかな証拠が出るまでは、悪いことをしても認める必要がない』と思っていたのだろう」「『今までのようにもみ消せる』とみていたのだろう」「『入江でとかげのしっぽ切りをしたつもり』なのだろう」などの疑念を抱くことになりました。

7日の時点では「闇営業という悪しき商慣習」と「反社会的勢力との交流」だけだったものが、今回の処分発表で「それを組織ぐるみで隠蔽したのではないか」というイメージが人々の頭に追加されてしまったのです。“組織の隠蔽”に対する人々のアレルギーは“個人のウソ”以上に大きく、芸人たちの謹慎に伴う金銭的なダメージよりも深刻。

しかも、吉本興業の「当面の間、活動を停止し」というコメントに、「ウソをついていたのに謹慎では甘い」「どうせほとぼりが冷めたら復帰させるつもりなのだろう」などの批判が飛び交うという事態を招いてしまいました。

さらなるダメージを避けるためには、関係者だけでなく企業トップクラスが出席した会見が必要ではないでしょうか。そこでは、どの段階で何を知っていたのか? 誰がどのような聞き取り調査をしたのか? なぜ処分決定に約半月もかかったのか? 闇営業に対する見解はどうなのか? 今後どんな対策をしていくのか? などのコメントが求められます。

第1報後に動画が流出して、次々に証言者が現れたように、小手先の策では逃げ切れない時代になりました。芸能事務所に限らず、政党や官公庁、各種法人などの巨大組織に対する疑念が高まっている国民感情も含め、「自分たちの策で、事の大小をコントロールしよう」という対応では、追及の手は厳しくなる一方なのです。

吉本興業は2009年から年に2回ほどコンプライアンスに関するセミナーを行い、冊子も配ってきただけに、担当者たちにとっては痛恨の極みでしょう。今回の対応ミスによって、せっかくの努力が「どうせ形だけのものだろう」とみられかねないのです。

芸能事務所のトップに求められるもの

今回の件は吉本興業やワタナベエンターテインメントだけの問題ではなく、芸能界全体で考えていかなければならないことに違いありません。

たとえば、アーティストが個人的なパーティーに出て報酬をもらったり、タレントが「お車代」などと称して多額の金銭をもらったり、アイドルがファンから金銭的なものなどを援助してもらうなどの行為は少なからず存在し、芸能事務所としても個人の管理が難しいところがあるからです。

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