夏野剛氏の社外取締役、兼任6社は多すぎないか ディー・エル・イーで不正な会計処理が判明
グラスルイスは上場企業の兼任数を問題視しているが、グラスルイスが問題視していない未上場企業も含めると、最も数が多いのは、情報処理・システム開発中堅「電算」の社外取締役・宇都宮進一氏(63)だ。電算の招集通知書に記載されている「重要な兼務」は自動車ディーラーや地方テレビ局、信用組合など20に上る。
まさに「地方名士」にふさわしい肩書きだが、宇都宮氏の電算の取締役会における出席率は55.5%にすぎない。しかし、6月26日の株主総会で電算は宇都宮氏の再任を提案している。会社側は「例年、社外取締役及び社外監査役が出席しやすいように取締役会の日程を早期に調整のうえ、決定しているが、宇都宮氏は、兼務される職務の日程と当社取締役会が重なることが比較的多く生じた」と説明する。
5割の出席率で十分な議論ができるのか
そのうえで、再任を提案した理由について「他社における会社経営に関する豊富な経験と知見を有しており、当社の経営全般に対して、取締役を監督する視点から、引き続き適切な助言・提言をいただけると判断したため」としたうえで、「取締役会の議題資料について、確認、検討時間を確保できるよう、役員に事前に送付している。欠席の場合も、意見、助言をいただけるよう、事務局で対応している」と会社側は言う。だが、5割程度の出席率で十分な議論をできるのだろうか。
上場企業のほとんどが社外取締役や社外監査役を設置するなど、数の面では社外取締役制度は日本に定着した感がある。だが、出席率の低さや兼任の多さをみると、十分に議論し、経営執行を監視するという社外取締役の「質」がまだまだであることを示しているのかもしれない。
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