「ネズミ」が激増するニューヨークのヤバい現状 真っ昼間から堂々と活動している
ニューヨークのブルックリンでは普段から歩道に多数のネズミが潜んでいるため、人がネズミを避けて歩かなければならない。車も安全ではなく、ネズミにエンジンワイヤーをかじられてしまう。
流行りのレストランが並ぶマンハッタンのある通りは、グルメな人々だけでなく、レストランから出た残飯をあさるネズミが集う場所になっている。サウスブロンクスにある公営集合住宅の住民らは、日常的に足の上を通り過ぎるネズミにつまずくのではないかと不安がっている。
4年で目撃情報が約4割増えた
ニューヨークはずっと以前からこの害獣との共存を強いられてきたが、ここ数年はネズミの大量発生が急激に拡大しており、市内のいたるところに出現している。
「私は元海軍兵なのでおびえることはないが、これはひどい」と話す機械工のパブロ・エレラ(58歳)は、風格あるブルックリン美術館にほど近いプロスペスクトハイツにある自宅周辺を歩いていたときに、30匹ものネズミを見かけた。
非営利監視団体「OpenTheBooks.com」とニューヨーク・タイムズが市のデータを分析したところ、ネズミの目撃情報がニョーヨーク市のホットラインに寄せられた件数は、2014年の1万2617件から昨年は1万7353件と38%近く増加した。同じ時期に実施された市の保健衛生調査で見つかったネズミの活動痕跡は、2倍近くになっている。
ニョーヨーク市のビル・デブラシオ市長は歴代の市長らと同様、「ネズミとの戦い」を宣言したが、これまでのところ市が劣勢だ。