一挙に6駅、駅名変更は京急の得意技だった 駅名看板を活用した話題づくりにも熱心だ
ところで京急の駅名と言えば、期間限定で駅名看板を変えたことで話題になったことを記憶している読者もいるだろう。
まず2017年10月、電車・バスの乗車券と三浦・三崎地域のまぐろ食事券、施設利用券をセットにした企画乗車券「みさきまぐろきっぷ」のリニューアルに伴い、久里浜線三崎口駅の駅名看板を「三崎マグロ駅」にした。
続いて翌年7月からは、漫画「北斗の拳」とのコラボレーションで、北斗の拳35周年×京急120周年記念「北斗京急周年のキャンペーン」を実施したことに合わせ、いずれも本線の京急蒲田駅を「京急かぁまたたたたーっ駅」、上大岡駅を「上ラオウ岡駅」、県立大学駅を「北斗の拳立大学駅」と、3駅の駅名看板を北斗の拳仕様にした。
「北斗の拳とコラボした3駅は同年9月で予定どおり終了したのですが、三崎マグロ駅は好評だったことから現在も継続しています。ちなみに当社ではこの4駅については駅名看板の特別装飾と呼んでいて、駅名変更とは別物とみなしています」
変更が決まった駅は…
話をその駅名変更に戻すと、今回駅名変更を発表したのは産業道路駅のほか、本線の花月園前駅と仲木戸駅、そして逗子線の新逗子駅だった。
産業道路駅は大師橋駅に変わる。前述のように、大師線の連続立体交差事業によって地下駅になったのを機に、地元シンボルのひとつでもある橋の名前に変更する。産業道路という道路は全国各地にあり、しかも地名ではなく道路名だ。大師橋のほうが場所を特定しやすいという利点もある。
花月園前駅は花月総持寺駅になる。花月園はかつて駅前にあった遊園地の名前であるが、第二次世界大戦後まもなく閉園となっており、その地に開設された花月園競輪場も2010年に閉場していたこともあって、曹洞宗大本山として有名な總持寺(總の字が駅名と異なる)の名前を入れることにしたという。
京急本線の花月園前と京急鶴見駅の間には第二次大戦中まで、その名も総持寺駅が存在していたので、復活という言い方もできる。ただし總持寺へは京急鶴見駅からも徒歩圏内なので、両駅が最寄り駅であることを伝えるために花月の2文字を残したという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら