「Hanako世代」の定年後がかなり憂鬱な理由

男社会に順応した女性は定年後も生きづらい

男社会を生き抜いたキャリア女性が、定年後に陥りやすいこととは?(写真:KY/PIXTA)

人手不足が深刻化するなか、働く女性の数は増える一方です。総務省が発表した労働力調査(2018年)によると、2015年以降に正社員として働く女性は、45歳から54歳で毎年10万人、一世代上にあたる55歳~64歳で毎年3万人のペースで増えています。それに伴い、定年を迎えるサラリーマン女性も当然増えていくことになります。雑誌『Hanako』が創刊(1988年)されたころに就職した“Hanako世代”の女性たちは今、まさに定年を迎えようとしています。

今回は、会社組織に蔓延する「男性脳&会社脳」にサラリーマン女性が長年順応してきたことで生じる、定年後の「社会との感覚のズレ」と、そのズレに彼女たちが苦しまないための方策についてお話ししていきます。

「男性脳」に染まらないと、定年まで働けない?

長年組織で仕事をしていると、女性もいわゆる「男性脳」に染まっていきます。一般的に男性は物事を論理的に考え、目的や目標を明確に定め、しっかり白黒をつける傾向にあります。

会社組織では個人が自由に動くと、全体としては非効率です。これを避けるため、組織としての方針や優先順位が決められます。言うまでもなく、これまで組織のトップは男性が多かったわけですから、仕事の進め方や物事の判断は男性的な思考回路がベースになっています。

当然、会社での会議もこのパターンで進められ、合意形成されてきました。ですから、議論に入っていくためには、女性であっても男性的な思考回路を理解し、そのうえで自分の主義主張をしていかなければなりません。

女性は本来、共感したり、されたりと「合意に至るプロセス」を重視する傾向にあります。しかし、企業組織ではそんな寄り道、脇見が許されません。目的に向かって効率的に物事を進めていかなければいけないからです。こういう思考を長年繰り返していると、だんだんそれに慣れていき、男性の思考回路が身に付いていきます。加えて組織の価値観に染まっていくため、会社脳の備わった女性になっていくのです。

次ページなぜキャリア女性は専業主婦の会話にイラっとするのか
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 森口将之の自動車デザイン考
  • ブックス・レビュー
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ソニーとパナソニック、10年で大差ついた稼ぎ方
ソニーとパナソニック、10年で大差ついた稼ぎ方
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT