トヨタ、日産が「中国地場メーカー」と組む狙い 地元企業と連携でNEVクレジット獲得も一案
中国の新車販売は2018年に28年ぶりにマイナス成長となり、今年の1~4月には前年同期比12%減となった。新車市場では、自動車排ガス規制「国6b」基準の導入、政府による自動車消費喚起策の発表などを控え、消費者の模様眺めムードが継続している。
また国内経済の減速や米中貿易摩擦の長期化による消費マインドの低下に加え、新車需要の低迷が続いている。
一方、NEV市場は中国政府の補助金政策などの後押しにより、低迷する新車市場の中で引き続き成長分野となっている。
今年4月の中国乗用車市場を見ると、日系自動車メーカー4社の車種が販売台数トップ10にランクインし、直近10年間で最も高い成績を示した。トヨタ「カローラ」、日産「シルフィ」、ホンダ「アコード」は車内空間の快適さと燃費のよさが評価され、セダン市場でトップ5までに躍進した。
中国で日本車メーカーの販売好調際立つ
また多目的スポーツ車(SUV)市場では、日産「エクストレイル」と「キャシュカイ」、ホンダ「XRV」と「CR-V」が、中国人ファンの着実な増加により、外資系SUV販売台数の上位に入った。
今後、日系自動車メーカーはガソリン車の販売好調を維持すると同時に、「ダブルクレジット政策」とよばれる中国の「CAFE規制・NEV規制」をクリアする必要がある。そのために燃費クレジットとNEVクレジットの双方への対応が迫られる。
CAFE規制対応のため、日系自動車メーカーは、ガソリン車生産の増加に応じて、NEVの生産を増加させる必要が生じる。また燃費規制への対応の遅れにより、さらにNEVの生産負担が増加する。
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