「本当に仕事を辞めたいか」見極める質問の力 自問して実際に書き出してみることが大切

拡大
縮小

しかし、それを実際に書き出すとなると、「誰に対しても優しくできているだろうか?」「本当に丁寧に仕事ができているだろうか? 単に仕事が遅いだけでは?」「自分勝手に決めているだけでは?」など、違う感情が生まれてくるのではないだろうか。

書き出すという行為は、頭の中にあるアイデアを明確に言語化する作業だ。書き出すことで「本当にそうなのだろうか?」と問い直し、心にぐっときたり、ときに恥ずかしく思ったり、また、イラっと嫌な気分になる。この感情が揺さぶられてしまうプロセスが最も重要なのだ。

大きな決断をする前に「ワクワクするか?」を自問する

嫌なことをさっさとやめるのもひとつの手だが、それは単にリセットボタンを押しているにすぎない。

『人生、このままでいいの? 最高の未来をつくる11の質問』書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
『人生、このままでいいの? 最高の未来をつくる11の質問ノート』(CCCメディアハウス)書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

不平を言うだけだったり、突発的にやめたりすることは簡単だが、「どうして嫌なのか?」「本当にやめるのか?」とまずは自分に問うことなしには、根本的には何も変えることができない。自分の内面が変わることがないからだ。

また、ワクワクする気持ちも必要だ。

会社が嫌だから転職するのではなく、もっとワクワクするようなやりたい仕事があるから転職すべきだし、もっとワクワクすることを自分でしたいから起業しなくては、新たな苦労を乗り越えることはできないだろう。

もし、会社や学校を辞めようと考えてしまうのであれば、まずは自分に問いかけたほうがいい。その悩みはもしかしたら悩むに値しないほど小さなことだと気付くかもしれないし、逆に心の中にしまっておいた自分が本当にやりたいことに気付かせてくれるかもしれない。 

質問には偉大な力がある。もし「自分の人生、このままでいいの?」と思うようなことがあるのなら、心が揺さぶられるほど自分と向き合う経験ができる「質問」を一度、自分に投げ掛けてみてはどうだろうか。

「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部

世界のニュースを独自の切り口で伝える週刊誌『ニューズウィーク日本版』は毎週火曜日発売、そのオフィシャルサイトである「ニューズウィーク日本版サイト」は毎日、国際ニュースとビジネス・カルチャー情報を発信している。CCCメディアハウスが運営。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT