AAA浦田直也の泥酔逮捕が他人事ではない理由 会見に非難殺到、酒で暴力を振るう人のリスク

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

たとえば、日ごろは部下ウケやハラスメントを気にして言動をコントロールできている人が、お酒が進んだことで「生意気だ」「ふざけるな」と激昂し、誹謗中傷の言葉を浴びせてしまう。あるいは、泥酔したあまり利害関係のない人まで、「俺は〇〇社の部長だぞ」などと凄んだり、性的な言動を浴びせたりしてしまう。

以前、六本木や新宿のキャバクラを取材したときに、各店のマネジャーから「立派な肩書きがある人ほど、そういう振る舞いでトラブルが多い」という話を聞きました。「警察に突き出したり、会社に抗議文を送ったりしたことがある」とも言っていただけに、泥酔は芸能人だけでなくビジネスパーソンにとっても、人生を左右する一大事となるリスクがあるのです。

さらに悲しいのは、泥酔で問題を起こす人のほとんどが、会社や関係者のバックアップで立場を得られていることを忘れているうえに、自負しているほどの力がないこと。浦田さんは「AAA」というグループ名を出していましたが、その背後には「エイベックス」という有名企業があり、これまで支えてもらったからこその立場であることを忘れていました。ビジネスパーソンも泥酔で失敗し、会社のバックアップや肩書きを失ったときに初めて自分の実力がわかるのかもしれません。

部署やプロジェクトなどの狭い世界でリーダーを務めている人は、日ごろから自尊心が高くなりやすい一方、中間管理職であるため、上司からのストレスを感じやすいところがあります。その矛盾が「思っていた以上に飲みすぎてしまった」「絶対にそんなことをする人間ではないはずなのに……」という失敗を招いてしまうのでしょう。

流暢に話すほど謝罪にならない

最後に、浦田さんの謝罪会見からビジネスパーソンが得られる学びをあげておきましょう。

それは、謝罪が目的であるにもかかわらず、あまりにも流暢に話してしまったこと。浦田さんの受け答えは、まるで事前に取り決めた想定問答を呼んでいるようなスムーズなものでした。

次ページ謝罪会見を開いた意味はあったか
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事