「ひと風呂浴びれる」夜行フェリー旅の醍醐味 探せば見つかる、面白い「Jリーグ遠征ルート」

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夕暮れ時の阪九フェリー(写真:Hideki / PIXTA)

Jリーグに限らず、応援の遠征に熱心な人々なら、実は行程計画を立てているときがいちばん楽しいと、誰もが思うことだろう。

Jリーグ応援の遠征では、J1、J2、J3の同じカテゴリー内であれば、多少チームの入れ替わりはあるものの、行き先の大半は同じスタジアムであり、目的地に変化はない。それだけに訪れたことのないスタジアムが現れると異常にうれしくなる。

私の応援するジェフユナイテッド市原・千葉は今シーズンでJ2リーグ10年目になった。一度訪れた場所に幾度も出かけるようになると、変化が欲しい、と前回とは違う行程を探すようになる。

フェリーなら食堂も大浴場もある

私は神奈川県川崎市在住のため、首都圏から直接の経路になりがちだが、中京圏や関西圏、さらには山陽圏からの交通手段を応用することもできる。

とくに関西圏はフェリーを大いに活用できる。北九州への阪九フェリーと名門大洋フェリー、四国へのオレンジフェリー、大分へのさんふらわあなどが代表的だ。夜行便なので、宿泊代の節約と日程の効率化になる。

なによりフェリーはいちばん安い2等室(例えば、阪九フェリー神戸―新門司間の2等は6470円(通常期間))であっても広々とした場所で眠れるのがうれしい。少し金額を足せば寝台や個室だってある。船内を自由に動けるし、売店や食堂、大浴場を利用するのも楽しい。

阪九フェリー(写真:Hideki / PIXTA)

関西発着ではあるがどうしても利用してみたいと考え、2015年10月10日(土)に行われたアビスパ福岡戦の帰り、門司から神戸まで阪九フェリーを利用した。このときは3連休だったので試合翌日は久留米と大分を結ぶ久大本線の旅を取り入れて、鉄道遺産の旧豊後森機関庫を見学してから門司に向かい、フェリーに乗船したのであった。

夜の港を、甲板に漂ってくる重油のにおいとともにゆっくり出航すると、黒い海の向こうに街の灯りが徐々に遠ざかっていく。見上げる夜空には、きらめくたくさんの星々。フェリーは今やもっとも旅情を感じる公共交通機関かもしれない。

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