「ひと風呂浴びれる」夜行フェリー旅の醍醐味 探せば見つかる、面白い「Jリーグ遠征ルート」

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神戸に着いた後は、阪神とJRを使って通天閣に出て午前中から串カツとビールを楽しんだ。阪堺電車で浜寺駅前に向かい、高架化工事による新駅舎への移行を控えた、明治40年建設の登録有形文化財である南海電鉄・浜寺公園駅を見学した。南海でなんばに出て、新大阪から新幹線で帰京した。

費用面だけで言えば、新門司―神戸間のフェリーが安くても、東京まで新幹線を使ったので旗色が悪いが、それを補って余りある旅になった。

フェリーの船内は売店が充実。写真は「さんふらわあ」(筆者撮影)

フェリーは夜行に限らず、短距離航路も便利だ。和歌山―徳島間の南海フェリー、広島―松山間の石崎汽船/瀬戸内海汽船(共同運航)、徳山―大分間(ただし国東半島にある竹田津港)のスオーナダフェリーをそれぞれ、徳島ヴォルティス戦、愛媛FC戦、大分トリニータ戦で利用したことがある。

とくに南海フェリーは「とくしま好きっぷ2000」「好きっぷ2000」という、なんば―和歌山港間および和歌山港―徳島港間の片道を2000円で利用できる南海電鉄との企画切符がある。和歌山港―徳島港間のフェリー料金だけで2000円するので、これを使わない手はない。

株主優待券もおすすめ

再び鉄道に目を向ける。中京圏と関西圏を結ぶ交通手段としては、近鉄の株主優待乗車券が便利だ。金券ショップにて1600円前後で買える。これを使うと最初に下車するまでどこまでも乗車できる。例えば近鉄名古屋―大阪難波は通常2360円なのでかなり割安になる。

近鉄の株主優待乗車券(筆者撮影)

2013年12月1日(日)に行われたJ1昇格プレーオフ、徳島ヴォルティス戦でこれを組み合わせた。試合前日、夕刻の名古屋に着いた私は、この優待乗車券で大阪に出て宿泊し、翌日「とくしま好きっぷ2000」を使った。

近鉄名古屋からは、別途料金を払って近鉄難波行きの特急アーバンライナーに乗った。そのまま難波まで乗車してもよいのだが、まだ乗ったことのない田原本線という路線に行きたかったので、途中の大和八木で特急を降りて田原本駅に向かった。

田原本線、生駒線、奈良線を経て鶴橋まで乗車した。途中、いったん改札を出て乗り換える駅が2つあるので優待乗車券がどこまで使えるか不安だったが、名古屋から鶴橋まで通しで乗ることができた。株主優待乗車券は、近鉄に限らず発行している私鉄が全国的にも多いので覚えておくとよい。

利根川の向こうに正田醤油スタジアム群馬が見える(筆者撮影)

遠くだけでなく、近隣でも楽しみは発見できる。川崎市在住の私からすると、北関東や茨城の場合は日帰り圏内であり、四国や九州などの遠地に比べると、どうしても気合いの入り方も小さくなる。

ザスパクサツ群馬の本拠地、正田醤油スタジアム群馬へは、前橋駅もしくは高崎駅からのシャトルバスが一般的だ。私も初めて行ったときは、前橋駅からシャトルバスに乗った。近隣ゆえあまり考えずに往復したのだが、あとでよくよく地図を眺めると、上越線の群馬総社駅から3kmほどではないか。絶好の散歩コースである。

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