あの“ジリ貧"ブックオフが地味に復活した

2年間の売り場改革で脱「古本屋」の境地

他の地域でも、山梨の甲府平和通り店のホビー導入や愛知の豊田下林店の家電・楽器売り場の拡充、東京の武蔵小山パルム店の児童書や活字売り場の強化など、外装のリペイントを含めると2019年3月期上期末までに単独店の1割近い23店が改装を実施した。地域営業部の投資枠を増額した下期(2018年9月)からはさらにピッチが速まり、3月末では累計64店が改装を実施した。

新商材導入など単独店の改革の効果は、「浸透するにはもう少し時間がかかると思っていたが、当初の想定を上回るペースで進んでいる」(堀内社長)。その結果、既存店の売上高は、2018年4月が0.1%増と期初から前年を上回ったのに続いて、その後も順調に推移して2019年3月期累計では前期比3.5%増と改善。業績回復の原動力となっている(上図)。

総合買い取り事業の止血にメド

単独店への新商材導入に次ぐ課題であった総合買い取り業「ハグオール」のリストラにもメドをつけることができた。

ハグオールは、店舗、ネット通販「ブックオフオンライン」に続く第3の柱を目指して立ち上げた新規事業だ。さまざまなチャネルで買い取りを行い、店舗やネット通販、商業施設での催事、卸売りなど多様なチャネルで販売を行い、収益を最大化する構想で、2013年4月に事業をスタートした。しかし集まる商材にばらつきがあること、時期によって買い取り量に差が出ること、買い取りから販売までの物流費などのコストがかさむことなど誤算が多く、赤字が拡大していた。

そこで2019年3月期には、宅配買い取りやマンションでの買い取りイベントなどから撤退して、買い取りのチャネルを百貨店内の「総合買取ご相談窓口」に一本化。査定方法を専門家が各窓口を巡回訪問する形に変更するなど業務の効率化を徹底した結果、上期(2018年4~9月)の部門営業損益は赤字が1.1億円まで縮小、2019年3月には月次黒字化を実現している。

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