露呈したムハンマド皇太子の「やりたい放題」 一般市民を監視、拉致、拘束、そして拷問
これらの活動の詳細について情報を提供してくれたのは、サウジアラビアの秘密作戦に関する機密文書を目にしたアメリカの当局者、および現地での活動の一部を直接的に知るサウジアラビア人だ。機密情報の開示行為が招く影響、サウジアラビア人の場合は政府の怒りを買うことへの恐れを理由に、彼らはいずれも匿名を条件に語った。
ワシントンにある在米サウジアラビア大使館の広報担当者は、サウジアラビアは「裁判を待つ身の被告人、または受刑者に対する虐待の疑いを真剣に受け止める」と回答した。
カショギ氏殺害容疑で5人には死刑を要求
同国では拷問が法律で禁止されており、この種の職権乱用に従事した者は責任を問われるが強要による自白は裁判で証拠として採用できないと、広報担当者は説明した。虐待や拷問に関する「最近の申し立て」はサウジアラビアの検察と人道委員会が調査中とのことだ。
アメリカ在住の反体制派ジャーナリストで、ワシントン・ポストに寄稿していたカショギ氏の殺害事件について、サウジアラビアは政府の命による暗殺ではなかったとの主張を崩していない。
複数のサウジアラビア政府高官に言わせれば、殺害は現場での判断であり、責任者は起訴されている。一方、トルコとアメリカの情報機関は計画的な犯行だったとの考えだ。
サウジアラビア側によれば、カショギ氏殺害の容疑で11人が刑事告発されており、そのうち5人には死刑を要求する方針だ。しかし、容疑者の身元は公表されていない。
サウジアラビアの情報機関が国外在住の反体制派を帰国させろとの命令を受けていたことを、政府関係者らはカショギ氏の殺害事件後に認めている。とはいえ、そのために特別なチームが編成されたことは認めてない。