Jリーグ、片道夜行バスで「安く楽しく」弾丸遠征 勝っても負けても、新幹線でラクラク帰宅

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2017年8月20日(日)、18きっぷを持った私は、モンテディオ山形戦に向かうべく、早朝の各駅停車で東北本線を北上、福島で奥羽本線に乗り換えて山形に向かった。奥羽本線の福島―米沢間は山形新幹線と共用のうえ、板谷峠という県境の難所を越えることもあり、各駅停車は1日6本程度しかない。ここが行程計画のポイントとなる。

日曜アウェイのナイターは人が少ない。日曜開催の多いJ2の宿命である。試合後は、少なさゆえにその日知り合った人たちと山形駅前で宴会をして、夜行バスで帰京した。着いた月曜の朝から仕事に向かった。

また、夜行バスは平日の遠征にも最適だ。基本的に試合は週末だが、水曜開催もある。かなり前になるが、2008年11月5日(水)天皇杯、対清水エスパルス戦が日本平で行われた。私はちょっと所用がある体で仕事を午後だけ休み、各駅停車で清水に向かった(遠征慣れしてくると清水はごく近所という意識で、新幹線を使う発想はない)。

営業職でも全試合観戦

大変寒い夜であった。試合も1-0で清水に負けた。私は応援仲間と清水駅前で痛飲したあと掛川駅に向かい、23時ごろに出発するJR東海バスのドリーム静岡・浜松号で帰京した。木曜は何事もなかったかのように朝から仕事をした。

当時は何食わぬ顔をして休みを取ったりしていたが、遠征も長年続けていると次第にその素性は周りに知られてくる。しかし悪いことではない。たまに平日休みを入れても「ああ、あの人ならまたどこかに出かけるんでしょ」と気にもとめられなくなる。実際、営業職という激務にいながら、会話の中でサッカーネタを披瀝しているうちにお客様にも認識されて、年間のリーグ戦はおろかカップ戦を含めた全試合の観戦に成功した知人だっている。

夜行バスを利用した弾丸遠征をもうひとつ紹介して本稿は終わりとする。JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」と組み合わせた京都への事例だ。

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