Jリーグ、片道夜行バスで「安く楽しく」弾丸遠征

勝っても負けても、新幹線でラクラク帰宅

海部観光には、1台にわずか12席のみという豪華座席で運行する「マイフローラ号」がある。2015年4月の愛媛遠征のときに体験した。パーティションで仕切られた座席は、倒しても後ろの人に迷惑がかからない構造の個室ともいえるもので、Wi-Fi、小型テレビ、コンセントが備えられている。特筆すべきはトイレで、大きな洗面台に花などが飾られており、着替えスペースもある広さで感動した。

ファジアーノ岡山の本拠地「シティライトスタジアム」(写真:papa88/PIXTA)

もっとも、豪華なだけに1万4000円前後とそれなりの金額はするので、もっぱら独立3列シートの「マイリピート号」を利用している(早割で週末は8000円台)。トイレがマイフローラと同等な広さであることも気に入っている。

2015年10月14日(土)のファジアーノ岡山FC戦試合当日の朝、徳島に到着したあと、JR徳島線で阿波池田に向かった。途中の「鮎喰(あくい)」「府中(こう)」といった難読駅が印象に残った。話は逸れるが、昨年映画化された人気漫画「響 ~小説家になる方法~」を読んでいたところ主人公の名字が「鮎喰」だった。ふと著者について調べると徳島市出身とあり、なるほどここから取ったのかな、などと想像した。その後、土讃線に乗り換え、秘境駅の坪尻を眺めたのち、瀬戸大橋を渡って岡山に向かった。

新幹線往復よりも2000円安い

この日は大雨、しかも敗戦であったが試合後はスタジアムから岡山駅までの途中にある、焼鳥屋が併設された銭湯(残念ながら現在はない)にて、岡山サポーターと酒を飲み交わした。これもJリーグ観戦のいいところだなぁ、と思いながら皆と別れ、ひとり寝台特急サンライズで帰京した。

このとき使ったJRの乗車券は、前回も紹介した一筆書き切符である。徳島発東京都区内行きであれば徳島線経由でも高徳線経由でも指定券販売機で購入できる。夜行バスと一筆書き切符の組み合わせにより、少し贅沢にサンライズのB寝台を利用したが、新幹線で岡山を往復するより約2000円安く済んだ。これも単純に往復するより面白くなる事例だと思う。

いま、「新幹線で岡山を往復」と書いた。年に数回の遠征であれば金額的に問題はないが、何度も遠方に向かう身としては、毎回ここまでお金はかけられない。目的地に着いて試合を見てすぐ帰ってくる、いわゆる弾丸遠征を行う必要がある。

4列シートの最安値夜行バスで往復する猛者も多いが、私はそれほど若くはないので、片道は3列シートの夜行バス、片道は鉄道というパターンが多い。いちばん効果的なのは18きっぷのシーズンだ。

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