日本人が「世界一ソムリエ」を逃した2つの理由 技は世界最高峰だが「意外な所」で差がついた

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しかし、私の友人(モナコに住んでいるかなり怪しいアメリカ人!)はさすがです。予選の時から無名のマークをそれこそ「マーク」していて、彼はすばらしい、とずっと言い続けていました。

日本人が負けたのは「英語圏の英語」で話をしたから?

やはり、サービスも大変上手で、とにかく早いのです。もちろん顧客(審査員)とのコミュニケーションが重要な採点項目ですから、その辺りで一日の長があったのは否めませんね。そうなると・・・・・・そうなんです。第1の問題はやっぱり英語なんですよ。

特に審査は英語も使われたわけですが、今回の審査員はオール「フランス語ネイティブ」で英語の母国語者が1人もいなかったんです。優秀と言われたイギリス勢3人が全員予選落ちしたのも、英語のネイティブが落ちるわけですから、「何か」を感じざるを得ません。

もし、ぐっちーが仮に出ていたら、どんなに知識があっても、その英語でだめだったでしょう。つまり、ここで問われたのは、サービスをする人として、非英語圏の人といかに英語で会話するか、という能力だったんだと思うんです。岩田君はすごく英語が上手ですが、習ったところは同志社大学とニュージーランドなので、要するにネイティブ、英語圏の英語なのです。これが難しい。実際にぐっちーは仕事で世界中の人と話すわけですが、この「非英語圏の人との英語でのコミュニケーション」というのが非常に難しい。

ネイティブと言ってもシンガポール、インドあたりになるともう完全に「ローカル」ですし(ご存知の通り、シンガポールの英語はシングリッシュ、インド系の人たちの英語はインディッシュ、と呼ばれています)、この人たちと英語で議論する場合は、本当に注意が必要です。

例えばですが・・・・・・

Never mind!!

と言われたら、どういう意味にとりますか?「まあ、気にすんなよ」、とかそういう意味で、例えば私が何かミスった時に相手は気を使って Never mind! とか言ってくるわけです。では、人の足を踏んだ時は何て言いますか?

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