川島永嗣「36歳日本人GK」の危機感と日々の葛藤 楢崎の引退メールに涙、フランスで思うこと
自身の近未来像はまだハッキリとは見えていないという川島だが、日本代表を目指す気持ちは変わらない。森保一監督体制になって大幅に若返った新生ジャパンにはポジティブな印象を抱いているようだ。
「アジアカップのメンバーを見ても、未来に向かっているなと感じました。今までは若い世代が過小評価されがちだったですよね。ロシアまでは『新しい選手が代表にきても結果を残せない』といった悲観的な見方が多かったですから。でも今は若い選手たちが実力を証明できるチャンスが広がっている。
彼らがヒデ(中田英寿)さん、俊(中村俊輔=J1・ジュビロ磐田)や圭佑たち先輩たちを超えていかなければいけないと思います。ヒデさんがイタリア・セリエAで残した衝撃は僕ら世代にしてみればすさまじいものがありましたし、日本代表をワールドカップ常連にしたという意味でも大きな足跡を残された。
そのインパクトは南ア、ブラジル、ロシアを戦ったメンバー以上かもしれない。そういう人たちを追い越す選手が出てこそ、日本代表は強くなる。GKに関してもそうだと思いますね」
川島が日本サッカー界にもたらすものは少なくない
森保監督は過去の代表実績をリスペクトし、彼らと若い世代を組み合わせて、代表のレベルアップを図ろうという姿勢を鮮明にしている。今回の3月2連戦で香川真司(トルコ=ベシクタシュJK)が呼び戻されたように、川島が再招集される日が近いうちにこないとも限らない。それを現実にするためにも、彼は現所属先であるストラスブールでの公式戦出場というハードルを超える必要がある。
そして今季終了後にどういう道を歩むかという点も重要になってくる。川口・楢崎という先人たちの思いを受け継ぐ現役ベテランGKの動向が日本サッカー界にもたらすものは少なくないだけに、川島にはここから先も彼らしく、貪欲に前進を続けていってほしいものである。
(文中敬称略)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら