――ご苦労なさったんですね。
ありがとうございます(笑)。でも、育児は実家の両親にかなり頼っていますし、娘たちには「この母には頼れない」と悟られてしまい、まったく駄目な母親です。
――お仕事についてはどうですか? 復帰後、一線で働けずつらい思いをなさったことなどはありましたか?
確かに、同期と比べると、違うタイプの仕事をしていた時期が長かったと思います。どうしても残業があまりできないため、国会対応ができませんので。それでも、それぞれのポストで、それなりに楽しくやってきました。地道にやれば学ぶことが必ずある。そういう学びはありましたね(笑)。
――どんな仕事でも学べることは必ずある、と。
ええ。全然、愚痴っぽくならなかったといえばウソになりますが、仕事って、自分が面白くないと思うと、本当に面白くなくなっちゃうでしょ。だから、腐らないで、どんな仕事も面白がってやる。それは今でも私の信条ですね。
地味でニッチな仕事でも、一生懸命やると、ニッチなだけに知っている人が少なくて、その道のエキスパートになれますから。すると、希少価値が出てきます。ニッチはニッチでよさがあるんですね(笑)。
――そのとおりだと思います。それでは最後に、女性が働きやすさと活躍しやすさを勝ち取るためには、どうするべきかをまとめると、まずは女性が手を取り合いましょう、と。そして、どんな仕事も腐らずにやれば、学べることは必ずあると。ほかに、ワーキングマザーにメッセージはありますか?
はい。今、ワーキングマザーには明らかに追い風が吹いています。多くの企業は、心底、女性の管理職を増やしたいと思っているし、育児と仕事を両立した社員のベストプラクティスを作りたいと思っている。ですから、会社に何かオファーされたら、ぜひとも断らないでほしいのです。
元男女共同参画担当大臣の参議院議員の猪口邦子さんは、よく、女性に「3つの“ひ”」として「ひるむな、ひがむな、足引っ張るな」とおっしゃっていましたが、特に「ひるむな」は大事だと思います。女性は自己評価が低くなりがちですが、できるかどうかを判断するのは上司や人事当局ですし、「ポストが人を育てる」ということもありますからね。
(撮影:梅谷秀司)
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