「英語は小さい頃に始めた方がいい」という誤解 やみくもに幼少期に始めても意味がない

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「量(どれだけ)」

幼い子どもの場合、多くの英語を耳からインプットするのは効果的だということです。生活のすべてを英語環境にする必要はありませんが、できるだけ多くの英語を耳にする工夫はできます。英語の音楽や映画、絵本の読み聞かせなどを生活に取り入れるのは、比較的無理なくできるのではないでしょうか。

子どもが多くの英語を耳にする際に、大人が付き添って一緒に音楽や映画を楽しみ、その後それらを話題にすると効果的で、親子の対話もすすむことでしょう。親子で話題にするときはもちろん日本語で話します。

「楽しかった」「面白かった」という印象が残れば、さらにそれらを耳にしようとすることでしょう。特に絵本はとっておきの英語学習ツールになります。絵本は子どもの心を豊かにすることができ、さらには楽しみながら自然に英語を耳にすることができます。

質の高い英語を聞かせることが重要

耳にする量が多ければいいというのではなく、質のいい英語を耳にインプットする必要があります。とはいえ、CNNやTED Talksなどでは、子どもは興味を持たないので効果はありません。

だからといって英語の教材を、「子どもだからこの程度でいい」「ゆっくりの英語がいい」という考えで選ぶと、子どもはすぐに飽きてしまい耳にしなくなります。英語との最初の出会いをする子どもには内容や音声、録音状態など良質のものに出会わせ、何度も繰り返し耳にするようにしましょう。

「質(どのように)」

大量の英語の音を耳にしたとしても、アウトプットしなければ英語を使えるようにはなりません。子どもは英語を耳にして自分の中にためる時間が必要です。母語習得と同じように、発語までにある程度の時間が必要ですし、個人によってその時間の長さも異なります。自然にアウトプットできる環境を用意して、子どもが発語する様子をじっくりと見守りましょう

英語のリズムをとりながら発語できる歌やマザーグースなどの詩は、子どもにとっては最適。マザーグースは英語のわらべ歌ですが、リズムもよく、英語圏の文化も身につけられます。学校の英語でも、英語のリズムを体得するために、マザーグースはもっと活用されるべき教材だと私は思います。

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