トランプ大統領が実はピンチになっている理由

なぜ日本のマスコミは重要な点を見ないのか

中国の劉鶴副首相と会談するトランプ大統領。日本ではあまり報道されていないが、実は「ピンチ」に立たされている?(写真:ロイター/アフロ)

毎度毎度、メディアのミスリーディングぶりには辟易します。

最初に誰かが間違えて書くと、あとから多くのメディアが何も検証しないままにその記事を追随していく。これでは「お金を払っている読者は被害者」、というしかありません。信じた私が悪いのか、だましたあなたが悪いのか・・・・・・ワタクシは、お金をもらってだましている方が、はるかに罪が重いと思いますけどね(笑)。

パウエルFRB議長のスタンスは不変なのに・・・

今回のFOMC(米公開市場委員会)について、多くのメディアは「当面の利上げ見送り」、と書きました。これではまるで「決まっていた利上げをやめた」、と言っているように聞こえますよね。しかし、はっきり言って「FRB(米連邦準備制度理事会)が近々利上げをすると言っていた」なんて事実は全くない。大手経済紙がそういう報じ方をしたんですが、ジェローム・パウエル議長はそんなことはひとことも言ってなかった。

今回はある通信社の記事がミスリードの大元の1つだと思いますが・・・

記事の一部を引用します。

・・・わずか数週間前は引き上げ継続に強気の姿勢を見せていたが、景気減速リスクを懸念した金融市場の動揺が誤算となった。市場に白旗を揚げた格好となり、パウエル議長のかじ取りに不安を残した。

とあります。ただし、これまで解説してきたように前回のFOMCでも「引き上げ継続に強気の姿勢」、など1つも見せていない。

彼は常に「data dependent」で物事を決めていきたいと言っており、その意味では「利上げを見送るも見送らないも、データを見て決めるよ」、と繰り返し言っているのです。なのに、その都度メディアは自分の都合の良い記事を書く。パウエル議長が常々言っているのは「過去の連銀の理事長がそうであったように」「あくまで data dependent」に物事を判断していく、ということであって、それ以上でもそれ以下でもない。

次ページFOMCの議事録を読んでいればわかるはず
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