海外旅行のネット環境、今さら聞けない基本 どの会社のどんなプランを使うのがおトク?

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持ち運ぶ端末を増やしたくない人には、プリペイドSIMという選択肢があります。手持ちのスマートフォンがdocomo、au、SoftBankの大手3大キャリアで契約したものでも、今はSIMロックの解除を行うことができます。

便利な周遊SIMカード。モバイルWi-Fiよりも安く、荷物が増えず返却の手間がないのが魅力(筆者撮影)

解除することで、契約している会社のSIMカードでなくても、手持ちのスマホに旅先で使えるプリペイドSIMを挿せば、使うことができます。

こちらも国や容量、利用できる期間にもよりますが、私自身がかつてAmazonで購入したものは、台湾、香港、マカオ、シンガポール、マレーシアなど14カ国で、8日間3GBまで利用できる周遊SIMで1300円でした。

この場合、マレーシアで乗り継いでシンガポールに入ったり、香港に行ったついでにマカオまで足を伸ばしたりしても使えるため、気ままに行き先を変更したいときや、乗り継ぎする際の待ち時間にネットを楽しみたいときにも便利です。日本でも通信可能エリアに入っているSIMであれば、事前に動作検証してから出発できます。そして、何よりモバイルWi-Fiよりも安く、荷物が増えず返却の手間がないのが魅力です。

デメリットは、SIMロックの解除を自分でしなければならないことです。SIMロック解除の手続きはインターネットで簡単にできますが、手続きを行うメニューがわかりにくいところに表示される場合もあり、初めての人には少しハードルが高いかもしれません。

プリペイドSIMは用途によってプランが異なる点に注意

3大キャリアで購入した端末の場合、一括で購入していればいつでも解除できます。分割払い中の端末の場合、購入から101日を経過していれば、SIMロック解除の手続きができます。

プリペイドSIMには通信だけを行うものと、通信と通話の両方が行えるものがあります。通話までできるSIMは概ね価格が高いですが、通信だけのSIMだとSMS認証が行えません。私は過去に通信を行うだけのSIMを購入したために、台湾で配車アプリUberを使えなかった経験があります。ちなみに、マレーシアやシンガポールで配車アプリGrabを使ったときには、通信のみのプリペイドSIMでも利用できました。こうしたアプリごとのSMS認証の必要性や、通話や通信をどうするかを選択する必要があることを考えると、プリペイドSIMを適切に選ぶのを難しいと感じる人もいるかもしれません。

SIMロック解除の手続きに不安があったり、SMS認証を必要とするアプリを確実に使いたい場合には、契約しているキャリアが提供する海外オプションを利用する選択肢があります。海外オプションには大きく2種類があります。

次ページSIMロック解除せずに手持ちのスマホをそのまま使う場合は?
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