グーグルは情報の信頼性向上に貢献するのか

ニュースラボが始めたフェイクニュース対策

検索の巨人、グーグルは正しいニュースの発信に貢献することができるのでしょうか(写真:tomch/iStock)

大手検索サービス・グーグル社の多岐にわたる事業のなかでも、ニュース関連事業に属する「Google News Lab」は、フェイクニュースの排除など、ネット上のあらゆる情報の「信頼性」を担保する取り組みとして、注目に値する。

フェイクニュース対策にグーグルが乗り出す理由

グーグルには「Google News Lab」という取り組みがある。グーグルのニュースサービスといえば、各社からのニュースをキュレーションする「Google News」が思い浮かぶが、Google News Labはそれとも関連性が深い。だが、「プラットフォーマーとニュース」という言葉から想像するものと、Google News Labの実情は違う。

『GALAC』2019年2月号の特集は「テレビ報道とSNS」。本記事は同特集からの転載です(上の雑誌表紙画像をクリックするとブックウォーカーのページにジャンプします)

Google News Labとは何か? なぜグーグルはそうした組織をつくり、活動をせねばならないのか? そこには、検索の巨人であるグーグルと「フェイクニュース」の間にある、とても難しい関係がある。

Google News Labは、グーグル社内にある「グーグル ニュース・イニシアティブ」という組織に属し、今日のジャーナリズムをめぐるさまざまな課題に取り組むチームだ。同チームはその名のとおり、Google Newsについてさまざまな改善活動を行うための部門である。

Google News Labという名前を聞くと、キュレーションメディアであったGoogle Newsが姿を変え、グーグル自身でニュースの制作や報道に乗り出す……というイメージを持つかもしれない。だが、この活動はそういうものではない。

では何なのか? ひと言でいえば「ニュースの質を高め、品質を担保するための手助けをする活動」である。

グーグルは今も昔も、自分自身が報道などを行うメディアになろうという意思を持ってはいない。あくまで仲立ちを行う企業であり、仲立ちをする際に生じるネットトラフィックと、そこに付随する広告費から収益を得る企業だ。

一方で、グーグルが収益を最大化し続けるうえで、現在はいろいろな問題が出始めている。なかでも大きな課題なのが、フェイクニュースへの対策だ。フェイクニュースは、SNSとひも付き、ネットのトラフィックの最大化を目的にしている。有り体に言えば、ページビューが上がるほど収益は上がる。本来、グーグルはそうした存在と表裏一体である。フェイクニュースは、グーグルという巨大な情報のパイプを通して世の中に供給され、グーグルの検索ランキングの上位を独占することで、その収益が最大化される。

しかし、そうやって生まれた収益は、長期的視点に立てば、グーグルにとってありがたいものではない。フェイクニュースが増えれば増えるほど、「検索やキュレーションの窓口」としての信頼度が落ちていくからだ。

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