それでは少し物足りないので、匿名で質問できるサービスが流行しています。「Peing-質問箱-」です。質問箱は、マイナビティーンズが発表した「2018年10代女子が選ぶトレンドランキング」で「流行ったコト」の9位にランキングしています。Twitterでも利用されているので、見かけたことがある人もいるかもしれません。
質問を受けたい人が質問箱を作ってInstagramのプロフィール欄にURLを貼ります。すると、それを見た人が匿名で質問することができます。「好きなマンガはなんですか?」といった一般的な質問もありますが、友人とのふざけっこにもなりがちです。
ある女子中学生に聞いたところ、「ある男子が質問箱作ったら、彼女いるんですか、好きな人は誰ですかって質問だらけになって。そのうち、好きですとか付き合ってくださいとか、質問じゃないのも集まり始めたの。誰からの質問かわからないから、友人の男子なのか、本気で告白している女子かわからなくて本人参ってたよ」と、「嘘コク(うその告白)」遊びにも使われていることを教えてくれました。
愚痴の吐き出し場としてのストーリーズ
中高生は多感な時期です。受験勉強のストレスや部活での出来事、親への不満など、どこかに吐き出したくて仕方ありません。そんなときにも、ストーリーズが使われます。
しかし、率直な気持ちは親友以外に聞かれたくないこともあります。そこで、複数アカウントを作り、メインのアカウントで知り合いとつながり、複垢(サブのアカウント)は本当に親しい友人だけとつながるようにしています。前述の調査では、2個以上アカウントを持っている人は女子中学生で25.4%、女子高生で39.5%に上っています。
「誰かにこの気持ちを知ってもらいたいけど、あからさまに言えない」――そんな思いを表現するために、ギリギリ読めるぐらいの小さな文字で愚痴を記します。見た人は画面をスクショして拡大しなければ読むことができません。泣いている顔を自撮りして思わせぶりなことを書いたり、ノートに手書きしたものを撮影して手書き機能でぐしゃぐしゃと消したりもします。それを見た友人がDMで話を聞いてあげることもありますが、回数が多いと友人も対処に困ってしまうようです。
Instagramは2016年10月に自殺や自傷行為の可能性がある利用者にサポートを提供する機能を実装しました。これはユーザーからInstagramへ報告があると、該当するアカウントに相談窓口などを記したサポートページが表示されるものです。愚痴を書くだけで気分が回復することもありますが、あまりにつらそうな友人がいたら、そんなサポートもできることを中高生に教えてほしいと思います。
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