東洋経済オンラインは上場企業のうち、3212社を対象に各社の30歳社員の年収を推計。全国を地域別に分けてまとめた。
これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「近畿571社」の30歳推計年収ランキングをお届けしてきたが、第4弾として全国トップ500社のランキングを公開する。
単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金の発表がない企業は集計対象から除いた。
有価証券報告書の最新の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成26年賃金構造基本統計調査」を基に試算した。
業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。
また、純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員のみで成り立っているケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。こうした純粋持ち株会社について、原則としてランキングの対象から除外していることも、併せてお断りしておきたい。
M&Aキャピタルパートナーズが全国1位
全国1位はM&Aキャピタルパートナーズの2872万円、2位にはキーエンスが1848万円で続いた。
3位ストライク(1583万円)、4位GCA(1332万円)、8位日本M&Aセンター(1160万円)のように、東京に本社を置きM&A(企業の買収・合併)に関連する企業が上位にランクイン。特殊な事業に対応できるノウハウを持った優秀な人材を集めるために高給を払ってビジネスを展開しているのだろう。
2位のキーエンスは大阪に本社を置き、全国的にも知られる超高給企業で、FAセンサーが主力のメーカーだ。中部地方の最上位は10位のファナック(本社:山梨県)の1090万円だった。
30歳は企業人としてはまだまだ若手に位置づけられ、超高給プレーヤーはごく一部の企業に限られる。本ランキングで30歳推計年収が1000万円を超えたのは14社。集計対象企業(3212社)を単純平均すると30歳推計年収は481万円、平均年収は598万円、平均年齢は39.9歳だった。