25歳女性が「お見合い」で結婚を決めたワケ 中高一貫の女子校から名門女子大に進学した

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瑞穂もこれまでの自分を包み隠さず話した。ずっと胸の中にしまってきたことだったが、日村には不思議と素直になれ、自分が抱えている闇の部分や優等生ぶって生きづらかったことなども吐露した。

「生まれて初めて、人に自分のことを開示したんです。そしたら気持ちがすごく楽になった」

ところが、彼からは予想だにしない言葉が返ってきた。

「なんか、そういう話を聞くのは、重いな」

純粋で真っ直ぐな自己開示だっただけに、彼の言葉がグサリと胸に突き刺さった。心の扉を開けたことを後悔し、すぐに閉じて鍵をかけた。

そして、その日を境に2人の関係がぎこちなくなった。

「ショックで、自分から連絡を取らなくなったし、バスケ部のマネジャーも辞めてしまいました。“もう二度と人を好きにならない。私は1人で生きていく”と心に誓ったんです。そのためにはどうしたらいいか。どんな職業に就けばいいのか。普通なら大学3年生から始める就職活動を、大学2年から始めました」

メディアや広告関係は楽しそうだが、激務だと聞く。若いうちはいいかもしれないが、一生は続かないかもしれない。大手金融機関だと男社会なので女子大卒には不利になる。

早いうちからあれこれと調べあげ、最終的に選んだのが、男女が平等に働ける上場企業の総合職だった。転勤はあるがキャリアアップがはかれるのも魅力だった。

“一国一城の主”になることを胸に刻み、大学を卒業した。

300万円払えば、復縁工作ができる!?

こうして、意気揚々と社会人1年生としての生活をスタートさせたのだが、同じ課の総合職として働いている既婚の28歳、29歳、30歳の女性3人が、入社した年に次々と妊娠をし、産休を取っていく姿を目の当たりにしていくうちに、違う風が体を吹き抜けた。

仕事も一生懸命にするのだが、頼れるパートナーもいて、2人の間に子どもを授かり母にもなる。

「仕事か結婚かの二者択一じゃない。こういう人生もあるんだって。一国一城の主で仕事をしていくより、こっちの人生のほうが豊かで楽しいと思ったんです」

そして、再び“結婚”というワードが自分に出てきたときに、真っ先に頭に思い浮かんだのが、大学2年のときに恋をした日村のことだった。

「自己開示したのに受け入れてもらえなかったことで、私から距離をおいて、自然消滅的に会わなくなった。私が“一国一城の主”で生きていくと決めたのは、彼への愛情の裏返しで、結局私はまだ彼が好きなんだなと再認識しました」

そんなとき、ネットをググっていたら、別れた恋人の復縁工作をしてくれる探偵事務所があることがわかった。すぐに資料を取り寄せた。

「復縁工作には300万円かかる。でも、その金額で一生が買えるなら高くないと思ったんです。その探偵事務所が都内のある場所でバーをやっていたので、そこに話を聞きに行きました。忘れもしない、24歳になった誕生日の翌日でした」

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