ライザップ、買収行き詰まりで始まる逆回転

減量ジムは好調も、買収企業が足を引っ張る

だが、ここにきて急膨張のツケが回ってきている。特に不振なのが、買収して1年未満の子会社だ。2017年12月に買収したが詳細は開示されていなかったヘルスケア製品のジャパンゲートウェイは、多額の費用を投じた広告が不発で20億円の損失を計上した。

また2018年3月に買収したゲームや書籍を扱うワンダーコーポレーションは、商品評価損や不採算事業撤退のための構造改革費用32億円を計上。両社の減益要因は中間決算だけで約50億円に達し、通期ではさらに15億円を積み増す見通しだ。

大きな躓きとなったワンダー社の買収

特にワンダーコーポレーションの買収は問題含みだ。RIZAPグループは、2017年5月に繊維商社・堀田丸正の買収を発表。その後は、悲願となっていた札幌証券取引所から東証1部への上場に向けた準備を水面下で進めており、業績見通しを左右する大型の企業買収を手控えてきた。

だが子会社でコンプライアンス問題が発覚し、早期の東証上場は難しいとわかった時点で、再び買収へとアクセルを踏み込んだ。その対象がワンダーコーポレーションだった。

ワンダーコーポレーションはゲームソフトや書籍を扱う「WonderGOO」、CD・DVD販売の「新星堂」などを北関東中心に全国展開する。買収にはワンダーコーポレーションの店舗に減量ジムや買収子会社の雑貨店舗などを出店していく狙いがあった。

減量ジムの売上高が年間300億円に満たないのに対し、ワンダーコーポレーションは同700億円を超える。さらに傘下の新星堂はCD販売市場の急縮小という逆風にあえぐ。

ワンダーコーポレーションは2013年に新星堂を救済買収したものの、現在に至るまで一度もセグメント黒字化することなく、赤字を垂れ流し続ける。結果、ワンダーコーポレーションは5期連続の最終赤字という状況だ。

こうした子会社の経営再建を優先するため、ライザップは新たな企業買収を実施しないと公表した。

だが、この買収凍結は2つ目の誤算となった。2018年度の業績見通しに織り込んでいた、利益の押し上げが見込めなくなったからだ。

これまでRIZAPグループは、主に経営不振の赤字企業をターゲットとし、その企業の純資産額を下回る金額で買収を行ってきた。

結果、買収額と純資産との差額を負ののれん(割安購入益)として営業利益に計上。2017年度は営業利益の約6割を負ののれんが占めた。2018年度も営業利益の半分程度を見込んでいたが、買収凍結により、103億円の下方修正要因となる。

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