インドの「危ない大気汚染」が放置されるワケ まるでガス室のような状態

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インド政府が1日発表した声明によると、今年は野焼きを最大7割減らす計画だが、今のところ3割しか達成できていない。

それがニューデリーの大気汚染の主因だと市政府の広報は指摘。「デリーだけで対策ができるものではない。壁を築くことはできない」と語った。

一方、連邦政府は、ほこりや車両、産業を原因とする汚染の規制を怠っているとして同市を非難している。

確かに、排気ガスをまき散らして市内とその周辺の道路を走る車両の数を削減する対策はほとんど講じられていない。環境汚染防止規制局(EPCA)は市内で自家用車の利用を禁止すると警告している。

警鐘

各地の祭りから出る煙が他のスモッグと混ぜ合わさって有毒ガスのカクテルが生み出され、汚染は今後一段と悪化すると、大半の当局者は予想している。季節風が弱く、雨も降らないこの時期、汚染は昨年同様、何週間も続く可能性がある。

だが、モディ首相率いる与党BJPが選挙の争点としてより懸念しているのは、農家の低所得の影響や高い燃料価格、雇用創出が適切かどうかといった点だ。

「現状において、全体的なアプローチを描くのは難しい。政治的分断は、持続的な解決策を政治家が見いだそうとしていないということを意味しているからだ」と、東部ビハール州の地域政党関係者で元外交官のパバン・K・バルマ氏は言う。

BJP、主要野党の国民会議派は共に、デリー首都圏のケジリワル首相が管轄するニューデリーを助けることに関心がない。2015年に行われたデリー首都圏の地方議会選挙で、ケジリワル氏率いる反エスタブリッシュメント(既存勢力)政党の庶民党(AAP)は、反汚職を公約に掲げ、BJPと国民会議派を破り勝利した。

だがデリーの医師たちにとって、これは悪夢だ。

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