クールジャパン、有望株は食とコンテンツ

クールジャパン機構社長インタビュー

11月25日、日本文化の海外発信を担う官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クール・ジャパン推進機構)」が本格稼働する。9月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 25日 ロイター] -食やファッション、コンテンツなど日本文化の海外発信を担う官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クール・ジャパン推進機構)」が、25日から本格稼働する。地方にある日本の「よいもの」を発掘し、日本文化としてセットで世界に売り込む。

最終目標は「日本に関心を持ち、日本のファンが増え、日本を訪れる観光客が増え、文化を楽しむ人が増えること」(太田伸之社長)と、今後の波及効果を目論んでいる。

地上戦と空中戦

世界に売り込むにふさわしいモノを発掘し、それをまとまった形で海外に売り込む。ロイターと21日に行ったインタビューで、太田伸之社長は「われわれは、目利きであり、コーディネーターだ」と話している。

機構では、幅広い日本文化を売り込みの対象とするが、中でも、一番ポテンシャルがあるのは「食文化だろう」と指摘する。

これまで、単発で世界に輸出していたモノを「文化」「生活」として売り込み、1プラス1を2ではなく、3にすることが必要と話す。「例えば、お茶や和菓子、陶器などはばらばらで海外に出ているが、『お茶を飲む』という生活がプレゼンできていない。癒しや健康を伴う『お茶を飲む』という生活文化をパックとして提案していけば、相乗効果が期待できる」―――。

「和食」が日本人の伝統的な食文化として、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しになったのも、個別の食ではなく、食に関連した総合的な文化として評価されたためだ。

こうした「セット提案」は、有機栽培のコメ、コメを炊く土鍋、純米吟醸酒、器、おつまみとなる日本料理など、いろいろと考えることができる。ショッピングモールの一角や海外にある日本の百貨店などで、これらの店舗を一堂に展開することを考えているという。

太田社長は、モノの展開を「地上戦」と位置付ける。これに対し、日本の映画やテレビ番組、アニメーションなどをネットや放送を使って広く伝えることを「空中戦」と位置付ける。「海外でCSなどの放送枠を複数買い取り、日本のコンテンツを配信することで、日本文化も含めて興味・関心を持ってもらうことができる」と話す。

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