グーグル・GMも頼る「RPA」世界トップの実力 働き方改革で注目、CEOが語った日本戦略

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――どのような業界や用途において、RPAなどによる業務効率化への需要が強いですか。

企業数が多い製造業をはじめ、金融、保険、流通という順番で需要がある。いずれの産業でも、人事や経理といった間接部門でニーズが高い。たとえば顧客の1社である第一生命は、新規契約や支払いのプロセスなど約100のプロセスでRPAを活用している。将来的には3000くらいまで使用プロセス数を拡大しようとしている。

9月には、自社サービスをアピールするカンファレンスを東京で開催した(記者撮影)

間接部門以外でも、世界では製薬業界の研究にも使われている。創薬研究では5万もの有効成分の組み合わせを実験する必要があるが、一番有効な組み合わせを見出すための作業量が負担となっている。そこでRPAに有効な組み合わせの抽出を任せる事例が出てきている。

ITの“プロ企業”もなぜ頼るのか

――顧客に多い業界は。

銀行、金融サービス、保険、医療、通信、製薬、ハイテクと幅広い業界で、グローバルでは大手企業の80%がわれわれの製品を使用している。大手の基準は業界によって異なるが、たとえば銀行・金融サービスなら、時価総額および売上高のトップ50社のうち40社が当社と関わりを持つ。中規模企業でも、何百社という顧客がいる。

――グーグルのようにRPAを内製してしまえそうな企業との取引もあります。そうした会社が頼ってくるのはなぜなのでしょう。

当社のソリューションはオフィスワーカーに向けて設計されている。人にはそれぞれ得手不得手があるのと同じだ。グーグルなどハイテク企業がRPAのツールを自社で開発しているわけではないので、彼らはオフィスでの使用に合っている当社の技術を使ったほうがよいと考えているのだ。

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