主要野党「小競り合い」で望めぬ参院選"共闘"

立憲・国民に故・仙谷氏の嘆きは届かず?

辣腕ぶりで民主党政権では「影の総理」と呼ばれた仙谷由人氏(写真:共同通信)

「多弱」と揶揄される立憲民主、国民民主両党を軸とする主要野党は、巨大与党・安倍政権の打倒に向けて、2019年夏の参院選で「野党統一候補」を擁立するための本格調整を迫られている。ただ、立憲民主、国民民主両党の間には1年前の旧民進党分裂に伴う感情のもつれなどの後遺症もあって、統一候補擁立の仲介役と位置付ける連合や市民団体との調整が進んでいない。与党・公明党に対抗できる組織力を持つ共産党との連携も、難航必至だ。

2017年10月の衆院選での自民圧勝が「野党乱立による漁夫の利」がもたらしたものであったことからも、「共闘体制構築」が主要野党の最優先課題であることは議論の余地がない。「選挙の神様」と呼ばれた小沢一郎自由党代表も「国政選挙で野党が一致結束して戦えば、絶対勝てる」と各党に協力を呼びかける。にもかかわらず調整が難航するのは、各選挙区での候補者の競合に加え、「政策や政治理念の一致」(国民民主幹部)という建前論から抜け出せないからだ。

安倍晋三首相は悲願の憲法改正実現に向け、参院選前の国会発議を狙っている。参院選で現在の「改憲勢力3分の2」を失う可能性が大きいからだ。ただ、連立パートナーの公明党だけでなく自民党内にも慎重論があるため、「強行は無理」との見方が支配的。だからこそ、参院選後を見据えての主要野党の統一候補擁立が「安倍改憲阻止」の切り札となる。逆に各党がエゴむき出しで足並みを乱せば、「首相の背中を押す」ことにもなりかねない。

参院選に向けて野党共闘の実現は必要なはず

ここにきて政党支持率の低迷が際立つ主要野党にとって、まずは24日召集の臨時国会での「共闘」が統一候補擁立への試金石となる。2日に発足した第4次安倍改造内閣は、相次ぐ新任大臣や政務官の過去の不祥事発覚もあって、野党にとって「突っ込みどころ満載」だ。しかし、立憲民主、国民民主両党の参院での野党第1党をめぐる小競り合いは「蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)の争い」にも見え、「数」を誇る巨大与党と安倍政権に一致結束して斬り込める態勢とは程遠い。

そうした中、立憲民主、国民民主両党に共産、自由、社民を加えた主要野党5党首らが16日に会談し、参院選1人区で候補者の一本化を目指す方針を大筋で確認した。与野党対決の構図となった9月末の沖縄県知事選で野党が推した玉城デニー前自由党幹事長が圧勝したことが弾みとなり、参院選での本格的選挙共闘の実現が、共通認識となったからだ。

ただ、全国32の1人区での主要野党の候補者擁立の現状を見ると、立憲民主、国民民主は、まだ数人にとどまっているが、共産は3分の2超の選挙区で候補者を内定しており、すでに長野など数区で国民民主と共産が競合している。今後、各党が自前候補の擁立を進めれば競合区の急増が想定され、調整はますます困難さを増す。 

次ページ「参院第1党」めぐる立憲、国民の醜い争い
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