吉越流「定年後」のコミュニケーション術 会社メールで友人に退職の挨拶を送るのはNG

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私は59歳でリタイアしてから12年経ちますが、現役の頃一緒に仕事をしていたインド人のIT技術者に強く勧められてGmailを使いはじめました。もちろん会社のアドレスも持っていましたが、外出先や自宅のパソコンでも読めるように、会社宛のメールはGmailに転送する設定を行い、基本的にはGmailだけでも仕事ができるようにしていました。

ですからリタイアして会社のアドレスが退職即日削除されても、知り合いとのやりとりに困るようなことはまったくなかったのです。退職後、個別に「新しいアドレスはこれです」とご案内する必要もありませんでした。

だからこそ、冒頭のような退職の挨拶メールを会社のアドレスからもらうたび、Gmailのアドレスから送ってくれればいいのに、せめて文末にGmailのアドレスを併記してくれたら、今後のやりとりはずっと気軽にできるようになるのになあ、と思ってしまうのです。仕事をやめたら二度と連絡など取りたくない人宛の挨拶ならば、会社のアドレスからで十分ですが、縁をつないでおきたい人には、早めに新しいアドレスを伝えておいてください。

退職が近くなったら、ぜひ、リタイア後の楽しみのためにも、Gmailのアドレスを取っておくことをおすすめします。もちろんSo-netやOCNなどのプロバイダメールを持っているのなら、それでもかまいませんが、会社のアドレスしかないという場合は、タダで今すぐ作れて、大容量の添付も可能で(ファイル合計25MBまで)、またほかのサービスにも利用できるGmailを一択でおすすめします。また迷惑メールフィルタが強力なことも大きなメリットです。

「ケータイメール」の落とし穴にはまらないで!

ケータイのアドレスがあればいいじゃないか、と思う人もいるでしょうが、ここにも意外なところに「落とし穴」があるのです。

定年後の大きな楽しみのひとつは、リタイアした仲間たちとの文字どおり「仕事抜き」の付き合いです。 同級生たちとの飲み会やゴルフはもちろん平日、ときには「シニア版修学旅行」も計画しています。

私はこうした集まりの幹事さんのようなこともしているのですが、みんなへの連絡はほぼすべてメールです。基本的には「Googleグループ」という、Googleの機能を使って、一斉送信をするのですが、そのときに意外に「困る」のがケータイキャリアのアドレス(末尾にdocomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどがつくキャリアメール)しか持っていない同級生なのです。

ケータイの設定によっては、PCメールからの受信を受け付けない状態になっていることがあり、そうなると私がGmailなどで送ったメールも、Googleグループから送ったメールも届きません。

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