東急こどもの国線、「線路を走る牛」の衝撃 白黒模様に車体を装飾、牛にしては速い?
東京急行電鉄は10月11日から、車両全体を白と黒で “牛模様”に仕上げた「うしでんしゃ」をこどもの国線で運行する。自然公園「こどもの国」の園内にある牧場の牛をイメージし、インパクトある車両を走らせることで注目を集め、家族連れなどを呼び込む狙いだ。
デビューに先立ち、東急は10日に長津田検車区(横浜市緑区)で車両を報道陣に公開した。同社の企画担当者は「当社にとって唯一といっていい観光地であるこどもの国への来客を増やしたい」とアピールする。内装はデビューには間に合わなかったが、今後ラッピングを施す予定で「牧場のようにしたい」。同社で車内までラッピングするのは初という。
電車が「牛」に変身
うしでんしゃは、こどもの国線に3本ある「Y0系」(2両編成)のうち1本を使用し、前面に牛の顔、側面に白と黒の模様のラッピングを施した。2020年3月末まで実施する「こどもの国線楽しモウ~イベント」の期間に合わせて運行する。ダイヤは事前にホームページで知らせるが、土日は基本的に走らせる。
こどもの国は1965年5月5日、皇太子殿下(今上天皇)のご成婚記念事業として開園した。横浜市青葉区と東京都町田市にまたがる約100万㎡の広大な土地は、もとは米軍から返還された旧日本陸軍の田奈弾薬庫補給廠(しょう)の跡地。多摩丘陵の豊かな自然の中に遊具やアスレチック、バーベキューの施設を備える。学校の遠足や家族でのレジャーなど、近隣の子どもたちに親しまれてきた。
園内にある「雪印こどもの国牧場」は、牛の乳搾りやバター・チーズ作り、ポニーの乗馬などを体験しながら学べる施設だ。約30頭の牛をはじめ、飼育されている動物たちと触れ合えるようになっている。うしでんしゃはこの牧場の牛をモチーフにデザインした。
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