なぜアップル、MSの新製品はこんなに違う? 新OS、新ハードからみえる両社の立ち位置
タッチパネルの良さを活用するには、デスクトップ型と呼ばれる、現代のPCで一般的なユーザーインターフェイスとは全く違う世界観が必要になる。しかし、Windowsを採用するPCメーカーは既存ユーザーの受け皿となるデバイスを作らざるを得ないため、得てして保守的になりがちだ。
マイクロソフトがSurfaceシリーズを自ら立ち上げた理由のひとつは、これまでとな異なる切り口の製品ジャンルを、新たに創造し、PCメーカーに手本を見せなければならないためである。
短期間で成熟しつつあるSurface
マイクロソフトは、失敗した初代Surface、Surface Proでの経験を短い期間に学習、フィードバックし、それぞれのバージョン2で完成度を大幅に高めてきた。新しいSurfaceのうち、名称にProがつかないSurface2(当初はSurface RTとも呼ばれていた)は、ARMアーキテクチャのプロセッサを搭載した製品である。位置付けとしてはiPadに近く、クラウド型のウェブサービスに対するシンプルな端末という位置づけだ。
NVIDIAの最新プロセッサであるTegra4(最大1.7GHz動作)を搭載し、従来機の4~6倍という高速処理を実現。内蔵するフラッシュメモリ容量の違いから、32ギガバイト版(4万4800円)と64ギガバイト版(5万4800円)がある。8.9ミリと薄く676グラムと軽量ながら、バッテリ駆動時間は10時間とiPadなど多くのタブレット端末と同等である。これに他タブレットよりも大きなフルHD解像度の11インチ液晶パネルを搭載するところが、本製品のセールスポイントである。マイクロソフトOfficeも標準で搭載されている。
Surface2が大きく改善されたように感じる理由は3つある。第一に、前述のように大幅に高速化されたこと。
第二にInternet Explore 1の能力向上により、Webアプリケーションの動作が格段に良くなった。これがアプリ不足をある程度は補っている。グーグルが提供しているJavaScriptのベンチマーク「Octane」を実行したところ、3884という数字が出た。Clover Trail搭載のArrows TabをWindows 8.1を導入し、同様にIE11で実行した場合で、このテストの数値は1033となる。ブラウザのバージョンが異なるが、初代Surfaceでは”3桁”しか性能が出ていなかった。第三に、タブレットの液晶保護カバーをキーボード化した純正周辺機器の使いやすさも大幅に上がっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら