北朝鮮「70周年パレード」は様変わりしていた ICBMはなく、スローガンは経済関係が中心に

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そして、9日の行進で披露されたスローガンでもこの傾向は継続されていた。山車には建設プロジェクトの大看板が掲げられていた。

スローガンは、人々に「経済を築くためにあらゆる努力」を注ぎ、「経済力を築く基礎を発揮せよ!」と促していた。

この山車に見られるように多くの山車で経済的なテーマが大々的に取り上げられた、平壌の未来科学者通り(写真:NK News)

中には、南北関係改善に言及する看板もあった。

最近改善傾向にある南北関係の改善促進を訴える山車 (写真:NK News)

今回のパレードでのICBMの不在は、アナリストにとって意外なものではなかった。事前に入手したパレード準備の衛星画像は、比較的抑制されたものになることを示唆していた。

経済発展に焦点

また、9月8日の夜に平壌で開かれてたオープニングイベントでも、ミサイルの姿は見えず、経済発展に焦点を当てられていた。

金正恩氏は国民や外国人招待客ら数千人が広場に集合してから数時間後の現地時間9時55分に到着した。そして、ちょうど2時間後の現地時間11時55分に広場を離れた。

軍事パレードの間ずっと、正恩氏の側には中国の最高指導部ナンバー3で、全国人民代表大会常務委員長を務める栗戦書(りつ・せんしょ)氏の姿があった。

パレードが終わりに近づいたとき、金正恩氏が栗氏の横に立ち、両者は手を取り合って群衆に手を振った。これは、数カ月にわたる中朝の関係改善の後で両国の友好関係を象徴的に確認したものだ。

金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員会委員長、朴奉珠(パク・ボンジュ)首相、朝鮮労働党副委員長を務める李洙墉(リ・スヨン)氏と金英哲(キム・ヨンチョル)氏などの北朝鮮政府高官が正恩氏に付き添った。

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