挫折が生んだアイドル・山本彩8年間の軌跡

NMB48で掴んだ自信、夢への道は1つじゃない

インタビューの中でこれまでの8年間のNMB48での活動を振り返った山本彩(撮影:尾形文繁)

2010年にNMB48が結成されると、キャプテンに指名された。

小学校の頃から、音楽スクールで歌とダンスのレッスンを受けていたこともあり、グループのセンターというポジションも同時に与えられた。

ステージで全力を尽くすのはもちろん、レッスンでもできるだけ早く来て、納得いくまでパフォーマンスを磨いた。その姿に刺激されるようにほかのメンバーもパフォーマンス力を磨き、総合プロデューサーの秋元康からも「ダンスといえばNMB48」と評価されるようになった。

スポーツの世界では、背中を見せてメッセージを伝えるキャプテン像が多く語られる。山本彩も「背中を見せる」ことでつねにほかのメンバーより1歩前に出て、先頭に立ってグループの躍進を担った。

「キャプテンに就任して、人として大切な気持ちとか考えや、責任感や自覚が芽生えました。あとは、誰かのために何かをするっていうこととか、すごく感じていました」

山本彩がトップアイドルに上り詰めた日

NMB48は、2011年7月にデビューシングル『絶滅黒髪少女』をリリース。以降、オリコンによれば、2018年9月現在で通算16作のオリコン週間チャート首位を獲得している。

AKB48(40作)、乃木坂46(20作)、SKE48(19作)、モーニング娘。(18作)に次ぎ、女性グループ歴代5位の記録だ。

NHKの紅白歌合戦でもNMB48は単独出演を3回(2013・14・15年)経験し、2015年の紅白歌合戦では、連続テレビ小説としては今世紀最高の視聴率を記録した「あさが来た」の主題歌「365日の紙飛行機」で山本彩がセンターを担い、幅広い層から支持を獲得した。

翌年の紅白では、1人が何票も投票ができる「AKB選抜総選挙」とは異なり、視聴者投票によって出場メンバー48人を決める「AKB48夢の紅白選抜」が事前に行われ、投票総数46万856票の中で、山本彩は4万1190票を獲得し1位に輝く。「君はメロディー」をセンターで披露し、一躍、日本を代表するトップアイドルへと駆け上がっていった。

今年8月5日、NMB48が大阪のNMB48劇場にて開催した公演にて(写真:©NMB48)

「自分がやりたいことに対して向かっていくには、最終的に自分に打ち克つことがいちばん必要というか……。自分に負けそうになるときこそ、ストイックに考えられる源があります」

山本彩が座右の銘として、大事にしている言葉は“克己心”という。弱い己に打ち克つ心という意味が込められている。

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