「半分、青い。」に明知鉄道が登場しないワケ 地元駅ではなかった鈴愛と律「あの名シーン」
NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」は、いよいよ今月が最終月。番組はラストに向けて高視聴率を維持しているようだ。
ドラマの主人公である楡野鈴愛(にれのすずめ)は、岐阜県東美濃市ふくろう町のふくろう商店街で生まれ育ったとの設定だ。そのふくろう商店街は、第三セクターの明知鉄道岩村駅が最寄りの恵那市岩村町本通りが舞台で、ここで実際にロケが行われている。
「朝ドラ」の舞台となったことによる地域への効果は大きい。岩村をはじめとする東濃地域への観光客は増えており、同地域の商工会議所などでつくる協議会が8月に推計した経済効果は32億7000万円に上るという。
だが、4月の放映開始から約5カ月、「半分、青い。」のラッピング車まで走らせているものの、明知鉄道はなぜかドラマ内にはロケ地として登場しない。一方で、同鉄道にも「連ドラ効果」が生まれている。その実態を見るとともに、なぜドラマに登場していないのかも探ってみた。
ラッピング車は大人気
明知鉄道は「半分、青い。」のラッピング車をドラマ放映開始と同時の4月1日から運転している。主人公・鈴愛役の女優永野芽郁さんを大きく描いた、ひと目見てそれとわかるラッピングだけに、同鉄道には運用を問い合わせる電話が多くかかってきているという。放映開始以降、定期外客が前年同期比で15%も増える効果も出ているそうだ。
また、同鉄道の名物として有名な、地元産の食材を使った四季折々の料理を味わうことができる「食堂車」も、従来はシニア層がほとんどだった利用者層がドラマ放映開始以降、青年~中年はもちろんのこと、10代まで広がりを見せているという。今年は、ドラマに登場して人気となった「五平餅」を車内で味わえる「五平餅列車」も登場した。
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